管理栄養士の過去問
第31回
基礎栄養学 問72
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問題
第31回 管理栄養士国家試験 基礎栄養学 問72 (訂正依頼・報告はこちら)
摂取した食物の消化管内における消化とその調節に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- トリプシンは、活性型の酵素たんぱく質として分泌される。
- 膵液中のアミラーゼは、でんぷんを消化してオリゴ糖を生成する。
- セクレチンは、ペプシンの分泌を促進する。
- コレシストキニンは、膵臓からのHCO3-の分泌を促進する。
- ガストリンは、胆嚢からの胆汁の分泌を促進する。
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この過去問の解説 (3件)
01
トリプシンは膵液中に含まれるたんぱく質消化酵素で、不活性型のトリプシノーゲンとして十二指腸に分泌され、腸粘膜のエンテロキナーゼにより活性化され、トリプシンになります。
2.正しいです。
でんぷんはD-グルコースがα-1,4結合のみ直鎖状に並んだアミロースとD-グルコースがα-1,6結合で枝分かれしたアミロペクチンの2種類の分子があります。唾液と膵液中のα-アミラーゼの作用によって、でんぷんのα-1,4結合は切断され、オリゴ糖を産生します。
3.ガストリンは、ペプシンの分泌を促進します。
セクレチンは膵臓からの炭酸水素イオンの分泌を促進し、胃酸とガストリンの分泌を抑制します。
ガストリンは胃幽門前庭部及び十二指腸粘膜に存在するG細胞から内分泌されるホルモンで、胃酸及びペプシンの分泌を促進します。
4.セクレチンは、膵臓からのHCO3-の分泌を促進します。
コレシストキニンは十二指腸粘膜、空腸粘膜から分泌され、膵液消化酵素の分泌促進と胆嚢収縮を促進し、胆汁の分泌を促します。
5.コレシストキニンは、胆嚢からの胆汁の分泌を促進します。
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02
2)○:正しいです。膵液中のアミラーゼはでんぷんを消化し、デキストリンやマルトースといったオリゴ糖を生成します。
3)×:セクレチンは膵液の分泌を促進します。ペプシンに関係するのはガストリンで、これはペプシンの前駆体であるペプシノーゲンの分泌を促進します。
4)×:コレシストキニンは胆嚢から胆汁の分泌を促進します。
5)×:ガストリンはペプシンの前駆体であるペプシノーゲンの分泌を促進します。
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03
トリプシンは膵液から分泌されるたんぱく質分解酵素です。膵臓からトリプシノーゲンとして分泌され、エンテロキナーゼ(自家加水分解)により、αトリプシン・βトリプシンとなります。
2.正しいです。
グリコシド結合を加水分解することで、でんぷん中のアミロースやアミロペクチンをマルトースやオリゴ糖に変換します。
3.セクレチンは、膵外分泌組織を刺激し、HCO3-の分泌を促進します。同時に胃の運動を抑制します。
4.コレシストキニンは、小腸粘膜のI細胞(十二指腸)から分泌され、膵液消化酵素の分泌を促進します。また、胆のうを収縮し、胆汁の分泌を促進します。
5.ガストリンは、胃粘膜のG細胞(幽門部)から分泌され、壁細胞からの胃酸・ペプシンの分泌を促進します。
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