管理栄養士の過去問
第31回
応用栄養学 問88
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問題
第31回 管理栄養士国家試験 応用栄養学 問88 (訂正依頼・報告はこちら)
母乳に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 吸啜刺激は、オキシトシンの分泌を低下させる。
- 吸啜刺激は、プロラクチンの分泌を増加させる。
- 分泌型IgA量は、初乳より成熟乳に多い。
- たんぱく質量は、牛乳より母乳に多い。
- 多価不飽和脂肪酸量は、牛乳より母乳に少ない。
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この過去問の解説 (3件)
01
乳児が乳頭を吸引することにより、下垂体後葉からオキシトシンが分泌され、射乳されます。
2.正しいです。
乳児の吸啜刺激により、下垂体前葉からプロラクチンが分泌され、乳汁が産生されます。
3.分泌型IgA量は、初乳より成熟乳の方が少ないです。
母乳には、IgA・リゾチーム・ラクトフェリンなどの感染防御因子が含まれており、細菌やウイルスに対して抑制的に働いています。特に、IgAは初乳に多く含まれており、重要な感染防御因子です。
4.たんぱく質量は、牛乳より母乳の方が少ないです。
<母乳>
・1.1~1.3%と少ない
・ラクトアルブミン、ラクトグロブリンがやや多く、カゼインが少ない
(乳児の胃の中で、凝乳酵素により微細で柔らかく消化されやすいソフトガードが形成される)
・同種たんぱく質で、アレルギーを起こさない
<牛乳>
・たんぱく質量は、母乳の3倍
・カゼインが多く含まれる
・異種たんぱく質のため、アレルギー反応を引き起こすことがある
5.多価不飽和脂肪酸は、牛乳より母乳に多いです。
●母乳・・・0.60g/100g
●牛乳・・・0.12g/100g
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02
乳児が乳頭を吸引すると、下垂体後葉からオキシトシンが分泌され、乳汁が射出(射乳)されます。
2.○ 正しいです。
乳児の吸啜刺激によって、下垂体前葉からプロラクチンが分泌され、乳汁の産生・分泌が促されます。
3.× 分泌型IgAは、成熟乳より初乳に多いです。
IgAは、腸管などの粘膜で外来抗原の侵入を阻止して感染防御あるいはアレルギー発症抑制に働く分泌型の抗体です。
初乳には感染防御に役立つIgAやラクトフェリン、たんぱく質などが多く含まれています。
4.× たんぱく質量は、母乳より牛乳に多いです。
母乳より牛乳に多く含まれているものは、たんぱく質(特にカゼイン)、ミネラル、ビタミンK,飽和脂肪酸です。
牛乳より母乳に多く含まれているものは、乳糖、不飽和脂肪酸、ビタミンK以外のビタミンです。
母乳のたんぱく質量は1.1g/100g
牛乳のたんぱく質量は3.3g/100g
5.多価不飽和脂肪酸量は、牛乳より母乳に多いです。
母乳の多価不飽和脂肪酸量は0.61g/100g
牛乳の多価不飽和脂肪酸量は0.12g/100g
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03
オキシトシンは下垂体後葉から分泌されるホルモンです。
2)〇:正しいです
プロラクチンは下垂体前葉から分泌されるホルモンです。吸啜刺激で分泌増加→射乳反射を促します
3)×: 分泌型IgA量は、初乳より成熟乳に少ない
4)×:たんぱく質量は、牛乳より母乳に少ない
5)×:多価不飽和脂肪酸量は、牛乳より母乳に多い
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