管理栄養士の過去問
第31回
応用栄養学 問99

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問題

第31回 管理栄養士国家試験 応用栄養学 問99 (訂正依頼・報告はこちら)

低温環境に曝露されたときに起こる身体変化に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • ふるえによる産熱は、減少する。
  • 基礎代謝量は、減少する。
  • 血圧は、低下する。
  • 皮膚血流量は、増加する。
  • アドレナリンの分泌は、増加する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.ふるえによる産熱は、増加します。
身体のふるえによる筋肉の収縮が起こり、筋肉でのエネルギー消費が高まり、熱産生量が増大します。

2.基礎代謝量は、増加します。
甲状腺ホルモンの分泌が亢進され、基礎代謝量は増加します。その結果、エネルギー消費を増やし、体温を上げます。

3.血圧は、上昇します。
交感神経が刺激され、血圧は上昇します。

4.皮膚血流量は、低下します。
交感神経の刺激により皮膚血管の収縮が起こります。これにより、皮膚血流量は減少します。

5.正しいです。
低温環境下では、視床下部の温度調節中枢が自律神経系に働き、副腎髄質からのアドレナリンの分泌を増加させます。

★低温環境下では、上記反応が起こるためこれらの栄養素が必要となります。
①脂質:脂質代謝亢進により産熱量増加します。そのため、エネルギー源として脂質が重要となります。高脂質食により耐寒性が高められます。
②糖質、ビタミンB群(B1・B2・ナイアシン・パントテン酸):代謝亢進により、エネルギーが消費されるため、エネルギー代謝に必要なビタミンの摂取が重要です。
③たんぱく質、ビタミンC:代謝亢進のためにホルモンが多く分泌されますが、ホルモンはたんぱく質から作られているため、たんぱく質が必要です。また、ホルモンの合成にはビタミンCも必要となります。

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02

1.× ふるえによる産熱は、増加します。
 低温環境では、温度低下の情報が視床下部に伝わり、交感神経系を刺激し、体温保持のために血管収縮、筋肉収縮によるふるえが認められ、熱産生が増大します。

2.× 基礎代謝量は増加します。
 低温環境では、甲状腺ホルモンの分泌が亢進するので、基礎代謝量は増加し、体温を上昇させます。

3.× 血圧は、上昇します。
 交感神経系が刺激されているので、ノルアドレナリンの分泌が亢進し、血圧が上昇します。


4.× 皮膚血流量は、減少します。
 低温環境下では、交感神経系が刺激され、皮膚血管の収縮が起こり、皮膚の血流量が減少します。

5.○ 正しいです。
 皮膚表面の温度低下により、副腎髄質からアドレナリン分泌が増加します。

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03

1)×:ふるえによる産熱は増加します。ふるえにより、熱を産生して体温を保とうとするためです。
2)×:基礎代謝量は増加します。体温維持のために熱産生により基礎代謝量は増加します
3)×:血圧は上昇します
4)×:皮膚血流量は減少します
5)〇:正しいです。アドレナリンを分泌することにより、血糖の上昇や、皮膚血管を収縮することで熱を放出するのを抑制します

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