管理栄養士の過去問
第31回
臨床栄養学 問118

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第31回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問118 (訂正依頼・報告はこちら)

栄養補給法に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 成分栄養剤は、食物繊維を含む。
  • 成分栄養剤の脂質エネルギー比率は、20%Eである。
  • 経腸栄養剤のNPC/N(非たんぱく質カロリー窒素比)は、50未満である。
  • 中心静脈栄養法では、糖質濃度30%の維持液が用いられる。
  • 末梢静脈栄養法では、糖質濃度20%の維持液が用いられる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

①成分栄養剤は、食物繊維を含みません。

②成分栄養剤の脂質エネルギー比率は、1~2%Eです。

③経腸栄養剤のNPC/N(非たんぱく質カロリー窒素比)は、150~200程度に調整されています。

④中心静脈栄養法では、糖質濃度30%程度の維持液が使われます。

⑤末梢静脈栄養法では、水分補給目的としてであれば、糖質濃度2~5%の維持液が使われ、長期(約2週間未満)になりそうであれば、糖質濃度10%程度の維持液が使われます。

参考になった数34

02

1. 成分栄養剤は食物繊維を含みません。

2. 成分栄養剤は脂質含量が極めて少なく、成分栄養剤のみで栄養補給をする場合は、必須脂肪酸欠乏を予防するため、脂肪乳剤を補給する必要があります。

3. 経腸栄養剤のNPC/N比は主に150〜200です。
NPC/N比は健常者で150~250程度、侵襲下では100~150程度です。

4. 中心静脈栄養法では、糖質濃度30%の維持液が用いられます。

5. 末梢静脈栄養法では、糖質濃度10~12%の維持液が用いられます。1日に必要な50%~60%程度しか含まれていないため、長期の使用では栄養障害をきたすので使用は2週間程度が限度です。

参考になった数6

03

1. 経腸栄養剤には、天然濃厚流動食、半消化態栄養剤、消化態栄養剤、成分栄養剤の4種類があります。成分栄養剤は食物繊維を含んでおらず、残渣がほとんど残りません。また、栄養素が完全に消化された状態で含まれているので、消化機能は落ちていても吸収機能が残っている患者さんに対して利用することができます。

2. 成分栄養剤の脂質エネルギー比率は、非常に低く抑えられおり、必須脂肪酸欠乏をきたす恐れがあります。そのため、静脈栄養にて補給する必要があります。

3. NPC/N比(非たんぱく質カロリー窒素比)は、「投与されたアミノ酸以外の栄養素(糖質+脂質)由来のエネルギー量を、投与されたアミノ酸に含まれる窒素量(g)で割った比」で表します。
NPC/N比は、アミノ酸に対して他の栄養素(糖質+脂質)をどれくらい摂取すれば、効率良くたんぱく質を合成できるかという指標となっています。
経腸栄養剤のNPC/N比は、適応疾患によって異なりますが、150〜200程度です。

4. 正解です。中心静脈栄養法では、糖質濃度が15〜35%程度の維持液が用いられます。

5. 末梢静脈栄養法では、糖質濃度7.5〜12.5%の維持液が用いられます。

参考になった数4