管理栄養士の過去問
第31回
臨床栄養学 問119

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問題

第31回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問119 (訂正依頼・報告はこちら)

身体徴候と病態の組合せである。誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • アキレス腱肥厚 ----- 血清LDLコレステロール高値
  • 腹水 -------------------- 血清アルブミン低値
  • 満月様顔貌 ----------- 浮腫
  • 味覚異常 -------------- 亜鉛欠乏
  • さじ状爪 -------------- 鉄欠乏

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 正解です。血清LDLコレステロールの高値では、アキレス腱肥厚の他に、結節性黄色腫という四肢にできる黄褐色の腫瘍状の結節ができます。これらは、家族性高コレステロール血症の患者さんでよく見られる病態です。

2. 正解です。アルブミンは血管内に存在し、血管外の水分を血管内に引っ張る力を持っています。しかし、血清アルブミン値が低下すると、水分を引っ張る力が減少します。そのため、腹腔内に水が溜まり、腹水となります。

3. 満月様顔貌は、脂肪が沈着した顔のことをさします。ステロイドの過剰摂取や、クッシング症候群によって糖質コルチコイドの過剰分泌が原因で起こります。過剰な糖質コルチコイドの影響で体の中心に脂肪がつきやすくなり、手足は細いが顔やお腹に脂肪がつく、という中心性肥満になります。

4. 正解です。亜鉛は、DNAの複製やたんぱく質の合成に必須に栄養素です。体細胞の中でも、味を感じる味細胞は代謝回転の早い細胞で、細胞分裂が頻繁に行われています。そのため、亜鉛が欠乏すると、味覚に異常が現れます。

5. 正解です。さじ状爪は、鉄欠乏性貧血でよくみられる症状です。貧血によって薄くなった爪が、外から加わった圧力に耐えきれずに反り返るため起こります。

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02

1. 家族性高コレステロール血症はLDL-コレステロール値が高く、黄色腫(アキレス腱肥厚)により診断されます。

2. 血清アルブミン低値は腹水を引き起こします。

3. 満月様顔貌はクッシング症候群(糖質コルチコイド過剰による疾患)による脂肪沈着が原因で顔が丸くなることを指します。

4. 亜鉛欠乏は味覚異常を引き起こします。

5.  鉄欠乏はさじ状爪を引き起こします。

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03

①アキレス腱肥厚は、家族性高コレステロール血症による高LDLコレステロール高値が原因で起こります。

②腹水は、血清アルブミン低値による症状です。

③満月様顔貌は、浮腫ではなく、副腎皮質ホルモンの過剰分泌によって起こります。

④味覚異常は、亜鉛欠乏が原因です。

⑤さじ状爪は、鉄欠乏が原因です。

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