管理栄養士の過去問
第31回
臨床栄養学 問131

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問題

第31回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問131 (訂正依頼・報告はこちら)

高血圧治療薬が代謝に及ぼす作用である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • サイアザイド系利尿薬は、ナトリウムの尿中排泄を促進する。
  • カルシウム拮抗薬は、カルシウムの消化管での吸収を抑制する。
  • アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬は、カリウムの尿中排泄を促進する。
  • β遮断薬は、インスリン分泌を促進する。
  • α遮断薬は、脂肪分解を促進する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. サイアザイド系利尿薬は、遠位尿細管においてNa、Clの再吸収を抑制します。Naの再吸収を阻害することにより、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系が亢進し、低カリウム血症を引き起こすことがあります。他に、高血糖や高尿酸血症などの副作用があリます。

2. カルシウム拮抗薬は、血管平滑筋へのカルシウム流入を阻害することで血管収縮を抑制し、血管抵抗を減少させます。

3. アンギオテンシン二受容体拮抗薬は、カリウムの尿中排泄を抑制します。

4. β遮断薬は、β受容体に結合してノルアドレナリンのβ受容体との結合を妨げることによって心拍数を減らし、収縮力を弱めます。

5. α遮断薬は、ノルアドレナリンとアルファ受容体との結合を遮断して、血管を拡張させます。

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02

1. 正解です。サイアザイド系利尿薬は、腎臓の遠位尿細管でのナトリウム再吸収を阻害し、尿中排泄を促進します。

2. カルシウム拮抗薬は、細胞内へのカルシウム流入を抑制することで血管を拡張させます。

3. アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬は、アンジオテンシンⅡの作用を阻害し、アルドステロンの産生を抑制します。そのため、アルドステロンによるカリウムの尿中排泄が抑制されます。

4. β遮断薬は、心拍出量を低下、レニン分泌を低下させます。また、インスリン分泌を抑制し、糖質代謝を悪化させるという報告もあります。

5. α遮断薬は。血中LDLコレステロールやトリグリセリドを低下させるという報告はあります。しかし、脂肪分解を促進するとは報告されていません。

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03

1 . サイアザイド系利尿薬は、ナトリウムの再吸収を抑制し、尿中排泄を促進します。そのため、電解質異常を引き起こし、糖尿病や高尿酸血症を引き起こす可能性があります。

2 . カルシウム拮抗薬は、細胞内にカルシウムイオンが流入するのを防ぎ、血管を拡張させます。

3 . アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬は、カリウムの尿中排泄を抑制します。臓器保護作用をもつ薬剤が多いため、糖尿病や心疾患患者にも有効です。

4 . β遮断薬は、心臓や血管の収縮に関わる交感神経への作用を遮断します。糖や脂質代謝への悪影響は少ない薬剤です。

5 . α遮断薬も、β遮断薬と同じく、糖や脂質代謝への悪影響は少ない薬剤です。

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