管理栄養士の過去問
第31回
臨床栄養学 問130
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問題
第31回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問130 (訂正依頼・報告はこちら)
非代償期の慢性膵炎における病態および栄養管理に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ。
- 腹部疼痛が増強する。
- 低血糖を起こしやすい。
- 飲酒を許可する。
- たんぱく質摂取量を制限する。
- 中鎖脂肪酸を食事に利用する。
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この過去問の解説 (3件)
01
代償期:腹痛、腹部膨満感、全身倦怠感
移行期:膵臓組織の線維化
非代償期:腹痛軽減、体重減少、難治性下痢
の順に進行していきます。
1. 腹部疼痛は軽減します。
2. 正解です。インスリン分泌やグルカゴン分泌不全を起こすため、低血糖を起こしやすいです。
3. 飲酒は厳禁です。
4. 低栄養になることが多いため、たんぱく質をじゅうぶん摂取する必要があります。
5. 正解です。中鎖脂肪酸は膵臓の酵素がなくても消化することができるため、脂肪源として用いることは有効です。
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02
2. 障害がランゲルハンス島まで及ぶとインスリン分泌不全になるが、血糖上昇作用を持つグルカゴン産生分泌能も低下しているため、低血糖発作を起こしやすくなります。
3. 禁酒にします。慢性膵炎の成因はアルコールの大量摂取が最多です。
4. たんぱく質はアミノ酸バランスの良いものを不足しないように摂取します。
5. 中鎖脂肪酸はリパーゼやコリパーゼ、胆汁酸の影響を受けずに吸収されるため、摂取を推奨することがあります。
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03
①膵外分泌機能低下が顕著となり、腹部疼痛は軽減します。
②膵内分泌機能低下をきたし、グルカゴン分泌機能も低下するため、低血糖を起こしやすくなります。
③飲酒は禁止します。
④たんぱく質摂取は十分に行います。
⑤非代償期では、膵外分泌機能の低下により、摂取した脂肪は便として出てしまうため、十分な脂質を摂取する必要があります。中鎖脂肪酸は、膵臓にある酵素を利用せずに吸収されるため、食事に利用するのに適しているといわれています。
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