管理栄養士の過去問
第31回
給食経営管理論 問169
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問題
第31回 管理栄養士国家試験 給食経営管理論 問169 (訂正依頼・報告はこちら)
給食における品質管理に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 品質基準は、施設の対象者に応じて設定する。
- 品質の維持には、献立の標準化が必要である。
- 検食担当者は、適合(製造)品質を評価する。
- 適合(製造)品質を保つことで、異物混入の発生件数は下がる。
- 品質マネジメントシステムの構築は、ISO14000シリーズにより評価される。
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この過去問の解説 (3件)
01
給食における品質管理の目的は、栄養価、量、味(美味しさ)、安全性、適時適温など給食の品質を一定以上の水準に確保して顧客に提供することです。
以上のことをふまえて解説します。
1.○
品質基準は利用者に合わせて決定された給与栄養目標量、量、味、温度、安全性、サービス(提供時間・提供方法を含めた喫食者の満足度)などによって設定します。
2.○
献立を標準化することによって、提供する食事品質を維持・向上(誰が調理してもいつも安定した美味しさで提供できる)させることができます。
3.○
適合品質とは、設計品質(設計者が目標と定めた品質/喫食者のアセスメント情報やニーズをもとに計画する)と完成品を一致させることです。
検食は設計品質である味や量、盛り付けなどと完成品の一致性を評価するので、適合品質の評価になります。
4.○
適合品質は、検食によって給食の安全性を評価するので、適合品質を保つことは異物混入の発生を防ぐことになります。
5.× 品質マネジメントシステムの構築は、ISO9000シリーズにより評価されます。
ISOとは電気及び電子技術分野を除く全産業分野(鉱工業、農業、医薬品等)に関する国際規格の作成を目的とする国際標準化機構のことです。
ISO14000シリーズは、環境マネジメントシステムです。
ISO9000シリーズは、品質マネジメントシステムです。
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02
品質基準は、対象者のニーズに合わせて作成します。
2.〇 問題文の通りです。
給食の品質を維持するためには、調理法や手順の標準化を行うことで味が恒常化され、品質の維持に繋がります。
また、献立やその調理法・手順の標準化(作業指示書)が作成されるのは、設計品質で行われます。
3.4.〇 問題文の通りです。
適合(製造)品質とは、実際に提供した食事が、献立や作業指示書(設計品質)に適合しているか評価するものです。
検食では、できあがりの塩分濃度や盛り付けなどの評価をします。このように対象者が食べる前に適合品質を評価することで、事前に異物混入や総合品質(利用者の満足度)の低下を防ぐことができます。
5.× 品質マネジメントシステムの構築は、ISO9000により評価されます。ISO14000は、環境マネジメントシステムを指します。
ISOは国際標準化機構のことで、製品やサービスの流通のために、標準化活動を促進することを目的としています。
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03
設計品質…ニーズを反映して献立や手順を作成する
適合品質…提供した食事が設計品質に適合しているか評価する
総合品質…上記2つの品質によって決まる、利用者の満足度
1:品質の基準はその給食施設を利用する人たち(対象者)のニーズを反映して作るとされています。
2:「何分加熱する」「火加減をどれくらいにする」「調味料は何パーセント」といったことを数値などで具体的に決めておくことを献立の標準化と言い、これにより安定した品質を維持することができます。
3:検食によってはじめに作成されたレシピと適合しているかを評価することができます。
4:作業指示書を作成する際に異物混入のリスクが減るようにしていれば、適合品質を守る(=決められた操作や手順を守る)ことで、調理従事者が自分の感覚で作るよりも異物混入の発生件数が下がると考えられます。
正解5:品質管理に関するマネジメントシステムはISO9000シリーズです。
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