管理栄養士の過去問
第31回
給食経営管理論 問170

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問題

第31回 管理栄養士国家試験 給食経営管理論 問170 (訂正依頼・報告はこちら)

給食における製造原価に含まれる費用である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • 野菜の殺菌費
  • 調理従事者の教育・訓練費
  • 調理従事者の検便検査費
  • 冷蔵庫の減価償却費
  • 販売促進用の消耗品費

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この過去問の解説 (3件)

01

●原価
 製品を作るために消費される財貨や労働力を金額に表したものです。
 給食を作るための材料費、労務費、経費を合わせたものを製造原価(給食原価)といいます。
●食材費
 食材料の購入代金。
 その他付随費(購入手数料、運送費など)
●労務費
 賃金、賞与、退職引当金、福利厚生費など労働に対して支払った金額。
●諸経費
 光熱費、水道料、通信費、不動産賃借料、施設・機器類の減価償却費、修繕費、事務費用、洗剤・消毒剤などの消耗品費、検便費、健康診査費、教育費、研修費など。

 以上をふまえて解説します。

1.○
 野菜の殺菌に使う消毒剤は消耗品費で、経費にあたるため製造原価に含まれます。

2.○
 調理従事者の教育・訓練費は経費にあたるため製造原価に含まれます。

3.○
 調理従事者の検便検査費は経費にあたるため製造原価に含まれます。

4.○
 減価償却費とは、資産価値の目減り分を費用にしていくことです。
 事業などのために用いられる建物、建物付属設備、機器装置、器具設備などの資産は、時の経過等によってその価値が減っていきます。このような資産を減価償却資産といいます。
 冷蔵庫の減価償却費は経費にあたるため、製造原価に含まれます。

5.×
 販売促進用の消耗品費は販売経費で、営業費にあたるため、製造原価には含まれません。

 営業費は販売経費と一般管理費のことです。
 営業費とは、販売をするための費用と財やサービスを生み出すために直接要した費用ではありませんが、企業を運営するために必要な費用のことです。
 販売経費とは、販売活動において直接要した費用をいい、販売手数料、販売促進費、広告費などのことです。
 一般管理費とは、総務や企業全体を運営し、管理するために要した費用をいい、人事・経理・役員などの間接部門の人件費や間接部門の事務所運営費(光熱費・家賃など)などのことです。

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02

給食の製造原価には以下の費用が含まれます。
①材料費:主食、副食、調味料等の費用
②労務費:人件費(賃金、賞与、福利厚生費等)
③経費:水光熱費、減価償却費、健康診断費、研修費等
④製造間接費:消毒薬、清掃道具等の費用

1.〇 野菜の殺菌には、消毒薬が使用されることから製造原価の製造間接費に含まれます。

2.〇 調理従事者の教育・訓練費は、製造原価の経費に含まれます。

3.〇 調理従事者の検便検査費は、製造原価の経費に含まれます。

4.〇 冷蔵庫の原価償却費は、製造原価の経費に含まれます。

5.× 販売促進用の消耗品費は、総原価の販売経費に含まれます。
総原価とは、製造原価に一般管理費(本部経費)と販売経費が合わさったもので、これに利益を加えることで販売価格が出されます。

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03

製造原価とは、給食施設においては給食を作るためにかかる費用であり、
食材料費だけでなく
・光熱費
・包装材料や消耗品にかかるお金
・設備にかかるお金
・調理従事者の人件費
・管理費
なども含まれます。

1:野菜の殺菌にかかる費用も安全な給食を提供するためにかかる製造原価とされます。

2:調理従事者の教育も人件費のうちに含まれます。

3:検便検査は安全に食事を提供するために必要な検査費ですので、これも製造原価に含まれます。

4:冷蔵庫は製造にかかわる設備なのでこれも製造原価に含まれます。
減価償却費とは、施設や設備などの高額の固定資産を、想定されている使用年数に応じて毎年一定ずつ償却する形で会計処理をする費用のことで、わかりにくい場合は「高い設備代をローンみたいに少しずつ払うような形で清算処理している」というイメージで考えましょう。

正解5:販売促進にかかる費用は製造原価ではないので誤りです。

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