管理栄養士の過去問
第31回
応用力問題 問181
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問題
第31回 管理栄養士国家試験 応用力問題 問181 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み問いに答えよ。
単独調理場方式のK小学校に勤務する管理栄養士である。学校に対して、Aさんの保護者から給食についての相談があった。
Aさんは、この春に入学予定の男児。食物アレルギーがあり、家庭で複数の食品に対して食事制限を行っていることが、保護者から提出された調査票に記載されていた。
食物アレルギーを有する児童に対して、給食を提供する際の対応である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
単独調理場方式のK小学校に勤務する管理栄養士である。学校に対して、Aさんの保護者から給食についての相談があった。
Aさんは、この春に入学予定の男児。食物アレルギーがあり、家庭で複数の食品に対して食事制限を行っていることが、保護者から提出された調査票に記載されていた。
食物アレルギーを有する児童に対して、給食を提供する際の対応である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 学校全体として、対応組織をつくる。
- 給食担当者が、給食対応の基本方針を決定する。
- アレルギー対応食の調理では、作業の区別化を図る。
- 給食で対応できない場合は、弁当の持参を検討する。
- 学級担任は、エピペンⓇの使用法を身につける。
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この過去問の解説 (3件)
01
食物アレルギー指針において、学校長を委員長として、年度ごとに委員を決定し、学校給食における食物アレルギー対応を組織的に行うこととしています。
委員は、学校給食に関連する職種(養護教諭、学級担任、栄養教諭、学校栄養職員、調理員等)を幅広く集めて構成します。
2.× 食物アレルギー対応委員会が給食対応の基本方針を決定します。
委員会では、市区町村教育委員会等の統一的な対応方針と個々の状況を踏まえ、給食対応の基本方針を決定します。
3.○
アレルギー対応食担当の調理員と調理する作業は区別化することが望まれます。
対応食担当の調理員を区別化することで、作業の単純化、引継ぎによるエラーを防ぐことができます。
調理員が十分な数を配置できない場合でも、調理作業を区分して行えるように配慮します。
作業工程表や作業動線図を作成し、栄養教諭・学校栄養職員と調理に関わる全員で確認を行います。
4.○
以下の(Ⅰ)(Ⅱ)に該当する場合は、安全な給食提供は困難であり、弁当対応を考慮します。
(Ⅰ)極微量で反応が誘発される可能性がある等の場合
①調味料・だし・添加物の除去が必要
②加工食品の原材料の欄外表記(注意喚起表示)の表示がある場合についても除去指示がある
③多品目の食物除去が必要
④食器や調理器具の共用ができない
⑤その他、上記に類似した学校給食で対応が困難と考えられる状況
(Ⅱ)施設の整備状況や人員等の体制が整っていない場合
5.○
学級担任、教職員、養護教諭に対する研修を充実させ、食物アレルギーを有する児童生徒の実態や個別の取り組みプラン、緊急措置方法(緊急時におけるエピペン®の活用)等について把握します。
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02
1:調理員だけや教員だけではしっかりとした対応が行えないため、学校全体での対応組織を作る必要があります。
正解2:給食担当者ではなく、教育委員会等が献立作成委員会と連携して給食の食物アレルギー対応の基本指針を作成し、定期的に見直すこととされています。
3:混入を防ぐためにも調理担当者や調理作業、作業場など可能な限り区別することが有効です。
4:給食で対応できないときには弁当を持参し適切に保管します。
完全提供・対応食提供・当日の献立による部分提供・弁当対応などのうち個々に合った対応をします。
5:食事により万が一アナフィラキシーショックが起こってしまった緊急時にその場にいる教員がエピペンを使えることはとても重要です。
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03
1.× 2.〇
学校長を委員長として、養護教諭、学級担任、栄養教諭などで構成される食物アレルギー対応委員会が作られ、組織として対応します。ここで、給食対応の基本方針が決定されます。
3.×
作業の区別化とともに、調理担当者も区別します。
4.×
原則は食物アレルギーのある児童生徒にも給食を提供しなければいけません。
しかし、「極微量で反応が誘発される可能性がある等の場合」や「施設の整備状況や人員等の体制が整ってない場合」には弁当の持参を検討します。
5.×
全職員が食物アレルギーの基本的知識や対応を身につけるための研修会を実施することとなっており、そこでエピペンを使用した実践的な研修をすることが勧められています。
エピペンとは、アナフィラキシー症状を一時的に緩和しショックを防ぐための補助治療薬で患者自身が自己注射します。
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