管理栄養士の過去問
第32回
社会・環境と健康 問1
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問題
第32回 管理栄養士国家試験 社会・環境と健康 問1 (訂正依頼・報告はこちら)
減塩に関する活動と、関連する概念の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 地域住民を対象とした減塩教室の実施 ----------------- PDCAサイクルのC( Check )
- 高血圧症患者に対する減塩の食事療法 ----------------- ポピュレーションアプローチ
- 一般家庭への減塩食品の普及 ------------------------- ハイリスクアプローチ
- マスメディアを用いた減塩キャンペーン --------------- 一次予防
- 減塩指導の高血圧予防効果に関するメタアナリシス ----- インフォームド・コンセント
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この過去問の解説 (3件)
01
1.PCDAサイクルとはPlan(計画)、Do(実地)Check(評価)Act(改善)
減塩教室の「実地」なのでDo(実地)が当てはまります。
2.「高血圧患者」と疾病対象を絞り込んでいるので
ポピュレーションアプローチではなく、ハイリスクアプローチになります。
ポピュレーション:対象集団全体に対し、広くうすくリスク要因を除去し、疾病予防をはかります。
ハイリスクアプローチ:疾病リスクの高い人に対してリスク要因を除去し、疾病予防をはかります。
3.疾病の特定はなく、一般家庭という「集団」に働きかけているので、ポピュレーションアプローチに当てはまります。
4.一次予防:疾病・事故発現防止と健康増進
二次予防:早期発見・早期治療
三次予防:機能障害や能力低下の防止、社会復帰を目指したリハビリなど
5.メタアナリシスとは既に発表されている複数の研究の結果を統合し、統計学的に解析して結論を引き出す手法です。
インフォームドコンセントとは医療の現場において、医師から医療行為の説明、性質、危険性、利益などについて説明を受けた後、患者がその医療行為を自発的に受諾することです。
「5」では上記二つは関連性がないため、誤りとなります。
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02
「地域住民を対象とした減塩教室の実施」は「実施」しているのでDo(実行)にあたるため×です。
(2) ポピュレーションアプローチとは広く様々な人たちに呼びかけ注意を促すアプローチを指し、反対語はハイリスクアプローチです。
ハイリスクアプローチは特定のリスクを持つ人に向けたアプローチの方法で、ここでは「高血圧症患者」と絞っているのでハイリスクアプローチとなるため×です。
(3) (2)でのように、「一般家庭への」ということは、広く様々な人が該当するため、ポピュレーションアプローチとなります。×。
(4) 予防には一次予防、二次予防、三次予防があります。
一次予防:病気に罹る前の患者に対し予防を行うこと。
二次予防:病気に罹ってしまった人をできるだけ早く見つけ、重症化を防ぐこと。
三次予防:病気が進行したのちに再発防止や社会復帰などに向け働きかけること。
「減塩キャンペーン」は病気の予防にあたるため一次予防です。○。
(5) インフォームド・コンセントとは、治療を行う際に医師が対象者(患者やその家族)に対し十分な説明を行い理解してもらったうえで同意することです。
一方メタアナリシスとは様々な研究を集め結果を見て、分析することです。また、その手法や統計解析なども含みます。
つまりこの2つはイコールではないため×です。
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03
1.減塩教育の実施ーーーDo(実行)
PDCAサイクルとは、事業活動における管理業務を円滑に進めるための手法で、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)の頭文字をとったものです。
2.減塩の食事療法の指導ーーーハイリスクアプローチ
ポピュレーションアプローチとは、個人のリスクの有無に関係なく、集団全体に病気の予防などの対策を行うことです。
(例:減塩食品のプロ―モーション販売、健康づくり教室、ウォーキングコースの整備)
3.一般家庭への減塩食品の普及ーーーポピュレーションアプローチ
ハイリスクアプローチとは、疾患を発症するリスクや重症化するリスクが高い人を発見して対策を講じることです。
(例:糖尿病予防教室、個別の栄養指導)
4.一次予防→病気になる前の段階で、生活習慣の改善、予防接種による疾病の発生予防
二次予防→疾病の早期発見、早期治療を行い疾病の重症化を予防
三次予防→保健指導やリハビリテーションなど、社会復帰の支援、疾病再発の予防
5.メタアナリシスとは複数の研究の結果と統合し、より高い見地から分析することです。
インフォームド・コンセントは対象者が、治療方針など十分理解した上で自由意思に基づき、合意することです。従って、メタアナリシスとインフォームド・コンセントは関連する概念の組み合わせではないです。
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