管理栄養士の過去問
第32回
社会・環境と健康 問4
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問題
第32回 管理栄養士国家試験 社会・環境と健康 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
わが国の保健統計に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 平均寿命と健康寿命の差は、女性より男性の方が大きい。
- 平均寿命が延伸した理由に、乳児死亡率の低下がある。
- 特定死因を除去した場合の平均寿命の延びが最も大きい死因は、心疾患である。
- 老年人口割合の増加にも関わらず、老年人口指数は低下している。
- 周産期死亡においては、死産数よりも早期新生児死亡数の方が多い。
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この過去問の解説 (3件)
01
乳児死亡率ー生後1年未満に死亡した乳児の死亡率
日本は、世界的に見て乳児死亡率は最も低いです。
1.× 平均寿命と健康寿命の差は、男性より女性の方が大きいです。
男性-8.84年 女性ー12.35年
(2018年3月 厚生労働省)
3.× 特定死因を除去した場合の平均の延びが最も大きい死因は悪性新生物です。
2位ー心疾患
4.× 老年人口割合が増加すると、老年人口指数も増加します。
老年人口指数ー生産年齢人口(15~64歳)に対する老年人口(65歳以上)の比率
5.× 周産期死亡において、早期新生児死亡数より死産数(妊娠満22週以後)の方が多いです。
周産期死亡ー妊娠満22週以後の死産+早期新生児死亡
妊娠満22週以後の死産ー2840胎
早期新生児死亡数ー676人 (平成28年)
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02
1.平均寿命と健康寿命の差は、女性の方が大きいです。
平均寿命・・・死因にかかわらず生まれてから死ぬまでの時間
健康寿命・・・自分の心身で生命維持し、自立した生活ができる生存期間
平均寿命と健康寿命の差(2018年3月厚生労働省調べ) 女性→12.35年 男性→8.84年
2.乳児死亡率とは、生後1年未満に死亡した乳児の死亡率のことです。
計算式は(年間の乳児死亡率)=1000×(年間の乳児死亡率)/(年間の出生数)で求められます。
日本は1000人当たり0.9人で世界的に見て最も低くなっています。
3.特定死因を除去した場合の平均寿命延びが最も大きい死因は、悪性新生物です。
4.老年人口の割合の増加に伴い、老年人口指数も上昇し続けています。
老年人口指数とは、生産年齢人口(15~64歳)に対する老年人口(65歳以上)の比率のことです。
5.周産期死亡とは妊娠満22週以後の死産に早期新生児死亡を加えたものです。平成28年の周産期死亡数は3516で、妊娠満22週以後の死産数が2840胎、早期新生児死亡数が676人となっています。このことから早期新生児死亡数の方が少ないことがわかります。
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03
1.誤りです。
反対で、平均寿命と健康寿命の差は男性より【女性の方が大きい】。
●平均寿命とは社会的経済的背景を不変とした場合、その年に生まれた人(0歳児)があと何年生きられるかという平均年数のことです。
●健康寿命とは、日常生活が健康上の問題により制限されることなく、自立した生活ができる期間のことです。
2.正解です。
平均寿命が延びた理由として日本人の遺伝的な理由や生活習慣、医療、国民保険の高度な制度の充実などが挙げられます。
医療制度などの発展により、乳児死亡数の減少も影響を受けていると考えられます。
乳児死亡率=乳児死亡数÷出生数×1000
3.誤りです。
男女ともに
1位悪性新生物
2位心疾患
3位脳血管疾患
となっています。
4.誤りです。
老年人口割合が増加すれば、老年人口指数も増加します。
年齢3区分別人口構成
年少人口:15歳未満
生産年齢人口:15歳から64歳まで
老年人口:65歳以上
老年人口指数=老年人口÷生産年齢人口×100
5.誤りです。
平成28年度の周産期死亡:3516
内訳
妊娠満22週以後の死産数:2840
早期新生児死亡:676
よって【死産数の方が多い】ことになります。
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