管理栄養士の過去問
第32回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問34

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問題

第32回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問34 (訂正依頼・報告はこちら)

神経系に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 神経管の閉鎖には、葉酸が必要である。
  • 脳神経は、中枢神経系に属する。
  • 中脳は、橋と脊髄の間にある。
  • 体温調節中枢は、延髄にある。
  • 摂食中枢は、視床にある。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は(1)です。

(1)正解。

(2)誤り。
脳神経は、【末梢神経】に属します。

(3)誤り。
中脳は、間脳と橋の間にあり、橋と脊髄の間にあるのは、延髄になります。

(4)誤り。
体温調節中枢は、視床下部に存在します。
延髄は、中脳、橋と合わせて脳幹に属し、心臓中枢、血管運動中枢、呼吸中枢、嚥下中枢など生命維持に重要な中枢が存在しています。

(5)誤り。
摂食中枢は視床下部に存在します。

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02

正解は1です。

1.胎児の先天性疾患の一つに「神経管閉鎖障害」があります。これは、神経管の一部が塞がらず、脳や脊髄が正常に機能しなくなる疾患です。
妊娠初期に葉酸の摂取不足、或いは葉酸の吸収を妨げるアルコールを大量に摂取することで発症リスクが高まります。

2.神経系は、末梢神経系、中枢神経系、自律神経系の3つに分類されます。
末梢神経系ーーー中枢神経系から出て、体表や体内の諸器管に分布する神経。脳(脳神経)、及び脊髄(脊髄神経)と末端の受容器と連絡します。
中枢神経系ーーー神経系の働きの中枢で、脳と脊髄からなります。
自律神経系ーーー内臓や血管に分布し、呼吸、消化、吸収、循環など不随意的に調節する神経。交感神経と副交感神経に分けられます。

3.中脳は、橋と大脳の間に存在します。
橋と脊髄の間にあるのは、延髄です。

4.間脳の視床下部では、自律神経系の調節、中継を司る機能があり、主な役割として、体温調節や抗利尿ホルモン、血圧、心拍数、摂食行動、睡眠などがあります。

5.摂食中枢は視床下部の外側野にあり、視床下部腹内側核には満腹中枢が存在します。

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03

正解.1
葉酸は、ビタミンB群の一種で、赤血球の形成を助けます。それ以外にもDNAを合成し、細胞分裂を促す働きもあります。葉酸が不足すると、神経管の形成が行われる妊娠初期に、細胞分裂が正常に行われない為、神経管が閉鎖してしまいます。

2.誤りです。
神経系は、中枢神経系と末梢神経系の2つに分けられます。脳神経は、脳から出ている末梢神経系にあたります。中枢神経系とは、神経系が集まって大きなまとまりになっている領域で、脳と脊髄を合わせて呼びます。
3.誤りです。
中脳は、橋と間脳の間にあります。視・聴覚の反射や眼球運動の反射の中枢になるので、身体の平衡・姿勢の保持に関わる重要な部位です。
4.誤りです。
体温調節中枢は、視床下部にあります。視床下部は、体内の恒常性を司る部位で、体温調節・自律神経コントロール・血圧の調節を行います。
5.誤りです。
食欲に関わる摂食中枢や満腹中枢は、視床下部にあります。「視床」は、嗅覚以外の全身の刺激を認識し、大脳皮質や大脳基底核に伝えます。

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