管理栄養士の過去問
第32回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問35

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問題

第32回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

神経系疾患に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ。
  • ウェルニッケ脳症は、ビタミンB12欠乏で起こる。
  • アルツハイマー病では、脳萎縮がみられる。
  • アルツハイマー病では、見当識は保たれる。
  • パーキンソン病では、片麻痺がみられる。
  • パーキンソン病では、錐体外路症状がみられる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2と5です。

1.ウェルニッケ脳症は、ビタミンB1が不足することによって脳が障害される病気です。
主な原因としては、アルコール過剰摂取や栄養不足などがあります。

2.アルツハイマー病は、脳の神経細胞が減少し、脳の中で記憶を司る海馬を中心に脳全体の萎縮が認められます。

3.アルツハイマー病が発症すると、記憶障害の症状がみられ、進行にともなって場所や時間、人や物のなどの認識ができなくなる「見当識障害」の症状があらわれます。

4.パーキンソン病では、手足のふるえ(振戦)、動きが遅くなる(無動)、筋肉が硬くなる(固縮)といった症状がみられます。
片麻痺は、脳梗塞などによってみられる症状です。

5.パーキンソン病では、錐体外路症状がみられます。
錐体外路症状とは、無意識の運動をつかさどる錐体外路系の障害によってい引き起こされる症状のことです。

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02

正解は(2)と(5)

(1)誤り。
ウェルニッケ脳症はビタミンB1欠乏により起こります。ビタミンB1の欠乏では他に脚気や乳酸アシドーシスなどが見られます。
ビタミンB12欠乏で起こるのは、巨赤芽球性貧血、口内炎などです。

(2)正解。

(3)誤り。
アルツハイマー病
①記銘力障害
②見当識障害
③性格の変化
の3つが主な症状として現れ、認知症の原因となります。また、アルツハイマー病の原因はアミロイドβたんぱくの脳内蓄積によるものです。

(4)誤り。
片麻痺が見られるのは脳梗塞です。
パーキンソン病は中脳、黒質線条体におけるドーパミンの産生が低下することにより発症します。

パーキンソン病の四大症状
①安静時振戦
②歩行障害
③筋固縮
④無動・動作緩慢

(5)正解。


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03

正解.2と5
2.アルツハイマー病とは、脳が萎縮していく病気で、記憶や知的活動能力が消失するという症状があります。
5.錐体外路症状とは、大脳基底核が関与する神経症状です。運動症状を指す場合が多く、「運動過小」「運動過多」に大別されます。パーキンソン病は、「運動過小」で固縮・無動の症状がでます。

1.誤りです。
ウェルニッケ脳症は、ビタミンB1の欠乏で起こります。意識障害・運動失調・眼球運動障害を起こす病気で、栄養不足・栄養の偏り・アルコールの多量摂取が原因と言われています。
3.誤りです。
アルツハイマー病は、記憶を司る中枢の海馬の萎縮が大きいです。「今日がいつか分からない」「どこにいるか分からない」などという見当識の障害が起こります。
4.誤りです。
パーキンソン病では、左右どちらかが麻痺した片麻痺でなく、手の震え・動作や歩行困難などの症状があらわれます。

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