管理栄養士の過去問
第32回
食べ物と健康 問53
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問題
第32回 管理栄養士国家試験 食べ物と健康 問53 (訂正依頼・報告はこちら)
食品の褐変に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- じゃがいも切断面の褐変には、アミノカルボニル反応が関与する。
- みその色は、ポリフェノールオキシダーゼが関与する。
- 還元糖は、アミノ化合物と反応して酵素的褐変を起こす。
- 酵素的褐変は、ブランチングにより抑制できる。
- 酵素的褐変は、水分活性が0.2付近で最も高くなる。
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この過去問の解説 (3件)
01
ブランチングとは、野菜を冷凍する前に茹でたり、蒸したりすることです。酵素を失活させることで、褐変を抑制できます。
1.誤りです。
アミノ酸の一つであるチロシンという物質が、チロシナーゼという酵素の働きでメラニンという黒い色素に変わります。
2.誤りです。
みその色は、メイラード反応が関与します。
3.誤りです。
還元糖とアミノ化合物を加熱したときなどに見られる褐色物質を生み出す非酵素的反応を、メイラード反応と言います。
5.誤りです。
酵素的褐変は、水分活性が0.8付近で最も高く、0.2付近で最も低くなります。
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02
じゃがいも褐変にはアミノカルボニル反応ではなくて、ポリフェノールオキシターゼが関与しています。
(2)×
みその色はメイラード反応によるものです。
(3)×
還元糖は酸素的褐変ではなく、非酸素的褐変をおこします。
(4)〇
(5)×
酸素的褐変は水分活性が0.2付近で最も低くなります。
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03
解説
(1) じゃがいもの褐変は、切断面が空気に触れることによりじゃがいもに含まれるチロシンがメラニンに変わってしまうために起こります。
(2) みその色には酸化反応とメイラード反応が関わっています。
メイラード反応は、アミノ酸と還元糖が反応してメラノイジンという褐色色素が生成されることで色が変化する反応です。
アミノカルボニル反応の一つで、非酵素的反応です。
(3) 還元糖とアミノ化合物が反応して起こる褐変反応はメイラード反応です。
メイラード反応は非酵素的褐変です。
(4) ブランチングとは、野菜を冷凍する前に茹でたり蒸したりすることです。
この作業によって野菜に含まれる酵素や微生物を不活化することができます。
(5) 酵素の活性は水分活性が0.8付近で最も高くなります。
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