管理栄養士の過去問
第33回
栄養教育論 問104
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問題
第33回 管理栄養士国家試験 栄養教育論 問104 (訂正依頼・報告はこちら)
医師から禁酒を指示された肝臓病の患者である。「1週間は禁酒しましたが、寝つきが悪いと感じ再び飲むようになってしまいました」と話す。行動変容技法のうち、認知再構成を意図した管理栄養士の支援である。
正しいのはどれか。2つ選べ。
正しいのはどれか。2つ選べ。
- 「1週間も禁酒できたのですね」と褒める。
- 「お酒の買い置きをやめてみては」と提案する。
- 飲まなくても眠れた日があったことを、思い出させる。
- 再度、家族に禁酒宣言することを、勧める。
- 「飲酒の記録を次の相談日に持参してください」と指示する。
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この過去問の解説 (3件)
01
行動変容技法には例として次のようなものがあります。
・認知再構成:偏った認識を、望ましい考え方や行動ができるよう修正する方法。
・オペラント強化:報酬によって望ましい行動を促す方法。
・反応妨害・拮抗:欲求が生じた時に、別の行動に置き換えることで問題となる行動を阻止する方法。
・セルフモニタリング:自分の行動を観察・記録・評価する方法。
・刺激統制:望ましくない行動を起こさせる刺激を制御する方法。
・ソーシャルスキルトレーニング:対人関係おいて適切に対応するために行う訓練。
・目標宣言、行動契約:設定した目標を意思表示する方法。
◎1:「再び飲むようになった」というネガティブな認識を、「1週間も禁酒できた」と褒めることで前向きな捉え方が出来るように導いているため、『認知再構成』です。
2:行動(飲酒)につながる刺激(お酒)を制限する方法のため、『刺激統制』です。
◎3:『お酒を飲まないと寝つきが悪い』という現在の認識を、『飲まなくても眠れた』という考え方に導いており、『認知再構成』です。
4:家族に目標を宣言することは、『目標宣言、行動契約』です。
5:自分の行動を記録する方法は『セルフモニタリング』です。
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02
2 . 「お酒の買い置きをやめてみては」と提案するのは刺激統制になるので×です。
3 . 飲まなくても眠れた日があったことを、思い出させて認識させているので〇です。
4 . 再度、家族に禁酒宣言することを勧めるのは、目標宣言にあたるので×です。
5 . 飲酒の記録の持参を指示するのは、記録することで自分の行動を客観視できるセルフモニタリングにあたるので×です。
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03
認知再構成とは、自身が感じている「だめだった」「できなかった」部分を別の角度で捉え、
その認知を改める方法です。
1.「1週間も禁酒できたのですね」と褒める。
1週間は指示通り禁酒できたという部分に認識を改める「認知再構成」です。
2.「お酒の買い置きをやめてみては」と提案する。
お酒の買い置きが、飲酒行動を刺激することを変えようとする「刺激統制」です。
3. 飲まなくても眠れた日があったことを、思い出させる。
寝つきが悪いのは禁酒の影響ではないと認識を改める「認知再構成」です。
4.再度、家族に禁酒宣言することを、勧める。
禁酒宣言することは、意思表示により行動のコントロールしようとする「目標宣言・行動契約」です。
5.「飲酒の記録を次の相談日に持参してください」と指示する。
自らの行動を観察したり、記録したりすることで行動をコントロールしようとする「セルフモニタリング」です。
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