管理栄養士の過去問
第34回
午前の部 問51

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問題

第34回 管理栄養士国家試験 午前の部 問51 (訂正依頼・報告はこちら)

食品に含まれる色素に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • β-クリプトキサンチンは、アルカリ性で青色を呈する。
  • フコキサンチンは、プロビタミンAである。
  • クロロフィルは、酸性条件下で加熱するとクロロフィリンになる。
  • テアフラビンは、酵素による酸化反応で生成される。
  • ニトロソミオグロビンは、加熱するとメトミオクロモーゲンになる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 4 です

1:誤
アルカリ性で青色を呈するのは、フラボノイド系色素のアントシアニン系です。
β-クリプトキサンチンは、みかん・びわ・柿・赤ピーマンなどに多く含まれる
カロテノイド系色素です。

2:誤
フコキサンチンは褐藻類に含まれているカロテノイドの一種です。
プロビタミンAはカロテノイドの一種で、α-、β-、γ-カロテン、
β-クリプトキサンチンなどがあり、体内でビタミンAに変換されます。

3:誤
クロロフィルは野菜の葉緑素に含まれ、熱や酸に不安定な特徴があります。
アルカリ処理をすることにより生成されるのがクロロフィリンで、
鮮やかな緑色を呈します。

4:正
テアフラビンは紅茶に含まれる色素で、抗酸化作用があります。
発酵する過程で酵素による酸化反応で生成されます。

5:誤
生の状態の食肉の暗赤色は、ミオグロビンによるものです。
切断したときの鮮紅色はオキシミオグロビン、
加熱したときに灰褐色を呈するのがメトミオグロモーゲンです。
ハムやソーセージなどの製造時に添加される亜硝酸塩により
ミオグロビンはニトロソミオグロビンに変化し、桃赤色となります。
これを加熱することでニトロソミオグロモーゲンに変化します。

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02

正答は(4)

1.(誤)
β-クリプトキサンチンは、みかんやトウガラシ、パプリカ等に多く含まれる成分で、抗酸化作用を持っています。
また、天然に存在するカロテノイド色素の一つである事から、黄、橙、赤色などを示します。

2.(誤)
フコキサチンは、非プロビタミンA類のカロテノイドの一つです。

3.(誤)
クロロフィルは、酸性条件下で加熱するとフェオフィチンになります。

4.(正)
テアフラビンは、酵素による酸化反応で生成されます。

5.(誤)
ニトロソミオグロビンは、加熱するとニトロソミオクロモーゲンになります。

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03

1.β-クリプトキサンチンはみかんなどの柑橘類に多く含まれる橙色のカロテノイド色素の1つです。抗酸化作用があり、プロビタミンAとして必要に応じて体内でビタミンAに変換されます。

アルカリ性で青色を呈する特徴を持つ色素として、シソニンやナスニンなどのアントシアニン系色素が挙げられます。


2.フコキサンチンはコンブやワカメなどの褐藻類に含まれる鮮橙色のカロテノイド色素ですが、プロビタミンAではありません。抗酸化作用に加え、抗肥満作用、抗糖尿病作用があることがわかっています。


3.クロロフィルはポルフィリン環の中央にマグネシウムを持つ緑色の色素です。クロロフィルをアルカリ加水分解することでクロロフィリンが生成されます。


4.正解です。テアフラビンは紅茶葉に多く含まれるポリフェノールの一種で赤色をしています。酵素の働きでカテキンが酸化し結合することによって生成されます。


5.ニトロソミオグロビンとメトミオクロモーゲンはどちらも食肉に関わる色素です。新鮮な生の肉は還元型ミオグロビンにより暗赤色をしていますが、酸素に触れることで鮮紅色のオキシミオグロビンになり、更に酸化が進むと暗褐色のメトミオグロビンに変化します。このメトミオグロビンが加熱変性することで灰褐色のメトミオクロモーゲンとなります。

ハムやソーセージはこのような変化を防ぐため、亜硝酸塩を添加し、ミオグロビンを桃赤色のニトロソミオグロビンにしています。このニトロソミオグロビンは加熱するとニトロソミオクロモーゲンに変化します。

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