管理栄養士の過去問
第34回
午前の部 問54
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問題
第34回 管理栄養士国家試験 午前の部 問54 (訂正依頼・報告はこちら)
食品の変質に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- ヒスタミンは、ヒアルロン酸の分解によって生成する。
- 水分活性の低下は、微生物による腐敗を促進する。
- 過酸化物価は、油脂から発生する二酸化炭素量を評価する。
- ビタミンEの添加は、油脂の自動酸化を抑制する。
- 油脂中の遊離脂肪酸は、プロテアーゼによって生成する。
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この過去問の解説 (3件)
01
2.食品中の水は、微生物が増殖に利用できる自由水と砂糖や食塩などの食品成分と結合しており微生物が利用できない結合水とに分けられます。水分活性とは食品中の自由水の割合を示したものです。水分活性が低下するということは、微生物が利用できる自由水の割合が少ないという意味なので、微生物による腐敗は抑制されます。
3.過酸化物価は油脂の劣化を評価するときに用いられる理化学的指標の一つです。食品に含まれる油脂が空気中の酸素により酸化すると、過酸化脂質が生成されます。過酸化物価はこの過酸化脂質の量を測定したもので、値が大きいほど油脂の酸化が進んでいることを示します。
4.正解です。ビタミンEは抗酸化作用をもつ脂溶性ビタミンの一つです。酸化防止剤として油脂類やバターなどに添加されています。
5.プロテアーゼはタンパク質分解に関わる酵素です。油脂中の遊離脂肪酸は、揚げ物などをしたときに食品から出る水分によって油が徐々に加水分解されることにより生成されます。この遊離脂肪酸の量を測定した値が酸価と呼ばれ、過酸化物価とともに油脂の劣化の指標に用いられています。
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02
1:誤
ヒスタミンは体内でヒスチジンから合成されます。
ヒスチジンを含むマグロ、カツオ、サバ、イワシ、ブリ、アジなどの
赤身魚及びそれらの加工品がヒスタミン食中毒の原因となります。
2:誤
水分活性とは、食品水分に占める自由水の割合を反映する指標です。
水分活性を低くすることにより保存性を高めることが可能です。
水分活性1は純水に相当し、水分活性0.65~0.85の中間水分食品の例として
ジャムやマーマレードなどがあります。
3:誤
油脂が酸化することにより過酸化物となり、このときの過酸化物の量が
過酸化物価で示されます。
過酸化物価が高いほど品質の劣化が進んでいることがわかります。
4:正
ビタミンEには抗酸化作用があり、酸化防止剤として使用されています。
5:誤
リポタンパクリパーゼにより、トリグリセリドが
グリセロールと遊離脂肪酸に加水分解されます。
プロテアーゼはたんぱく質分解酵素です。
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03
1.(誤)
ヒスタミンは、ヒスチジン脱炭素酵素によってヒスチジンから生成されます。
ヒスタミンが生成された食品を喫食する事で食中毒が起こる事があります。
2.(誤)
水分活性の低下は、微生物による腐敗を抑制します。
水分活性とは、食品中の自由水の割合を表す数値で、食品の保存性の指標とされています。
一般的に水分活性が低い方が、保存性が良いとされています。
3.(誤)
過酸化物価は、油脂から発生する過酸化物量を評価します。
過酸化物価とは、油脂の変質の指標となる数値のひとつです。
過酸化物価が高いほど、油脂の腐敗が進んでいるとされています。
4.(正)
ビタミンEの添加は、油脂の自動酸化を抑制します。
ビタミンEは、抗酸化物質としての働きがあります。
5.(誤)
油脂中の遊離脂肪酸は、揚げ物調理中などに出る水分によって加水分解され生成されます。
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