管理栄養士の過去問
第34回
午前の部 問61

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第34回 管理栄養士国家試験 午前の部 問61 (訂正依頼・報告はこちら)

食品の加工に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 納豆の製造では、酢酸菌を発酵に利用する。
  • こんにゃくの製造では、グルコマンナンのゲル化作用を利用する。
  • かまぼこの製造では、魚肉に塩化マグネシウムを加えてすり潰す。
  • 豆腐の製造では、豆乳に水酸化カルシウムを加えて凝固させる。
  • 干し柿の製造では、タンニンの水溶化により渋味を除去する。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

食品の加工に関する問題です。

選択肢1. 納豆の製造では、酢酸菌を発酵に利用する。

納豆は煮た大豆に納豆菌を加え、発酵させて作ります。

納豆菌は枯草菌の一種で、稲のワラに多く生息しています。

選択肢2. こんにゃくの製造では、グルコマンナンのゲル化作用を利用する。

正しいです。

こんにゃくは、こんにゃく芋のグルコマンナンを水に溶かしてアルカリ性にすることで固めます。

一度ゲル化すると加熱しても元に戻らないという特徴があります。

選択肢3. かまぼこの製造では、魚肉に塩化マグネシウムを加えてすり潰す。

かまぼこは、魚肉に塩化ナトリウム(食塩)を加えて製造します。

魚肉に食塩を加えてすりつぶすことにより、筋原線維であるミオシンが溶け出してアクトミオシンを形成しゲル化します。これに調味料などを加えて成形し蒸すことによりかまぼこができます。

選択肢4. 豆腐の製造では、豆乳に水酸化カルシウムを加えて凝固させる。

豆腐は豆乳ににがりを加えて製造します。

このにがりの主な成分は、塩化マグネシウムや塩化カルシウムです。豆乳に含まれるグリシニンというタンパク質がこれらの成分と結合することにより変性して固まり、豆腐ができます。

選択肢5. 干し柿の製造では、タンニンの水溶化により渋味を除去する。

渋柿の渋みの原因物質であるタンニンは、もともと水溶性でタンパク質と強く結合して沈殿する性質を持っています。渋柿をそのまま食べると、唾液などに含まれるのタンパク質とタンニンが結合し渋みを感じます。

干し柿で行われる渋抜きは、タンニンを不溶化することでタンパク質との結合を防ぐので、渋みがなくなります。

参考になった数28

02

正答は(2)

1.(誤)
納豆の製造では、納豆菌を発酵に利用します。

2.(正)
こんにゃくの製造では、グルコマンナンのゲル化作用を利用します。

3.(誤)
かまぼこの製造では、魚肉に塩化ナトリウム(食塩)を加えてすり潰します。

4.(誤)
豆腐の製造では、豆乳に塩化マグネシウム(にがり)を加えて凝固させます。

5.(誤)
干し柿の製造では、タンニンの不溶化により渋味を除去します。

参考になった数5

03

正解は 2 です

1:誤
納豆の製造では納豆菌を発酵に利用します。
酢酸菌は、酢の製造で利用します。

2:正
こんにゃくの主成分は多糖類のグルコマンナンで、
グルコマンナンをゲル化した不溶性の食品です。

3:誤
かまぼこの製造では、魚肉に塩化ナトリウムを加えてすり潰します。
これによりアクトミオシンが形成されて弾力が生まれます。

4:誤
豆腐の凝固剤は、硫酸カルシウム、塩化マグネシウム(にがり)、
塩化カルシウムなどが使用されます。

5:誤
水溶性のタンニンは渋みがありますが、不溶性にすることによって
渋みが無くなります。

参考になった数5