管理栄養士の過去問
第34回
午前の部 問66

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問題

第34回 管理栄養士国家試験 午前の部 問66 (訂正依頼・報告はこちら)

飲み物の調理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • アイスティーのクリームダウンを防ぐために、急速に冷却する。
  • 緑茶のタンニンをより多く抽出するために、茶葉に冷水を注ぐ。
  • コーヒーのカフェイン量を減らすために、サイフォン式で抽出する。
  • 赤じそジュースの赤色を鮮やかにするために、重曹を添加する。
  • ホットミルクの皮膜形成を防ぐために、撹拌せず加熱する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は(1)

1.(正)
アイスティーのクリームダウンを防ぐ為には、急速に冷却します。
クリームダウンとは、ミルクダウンとも呼ばれ、紅茶に含まれているポリフェノールとカフェインが冷やされる事で結合し、肉眼では白く濁って見えてしまうという現象の事です。

2.(誤)
緑茶のタンニンをより多く抽出する為には、茶葉に熱湯を注ぎます。
茶葉に含まれるタンニンは、温度が高いほど多く抽出されます。

3.(誤)
コーヒーをサイフォン式で抽出するとカフェインが多く抽出されます。
サイフォン式は、比較的高い温度でコーヒーを抽出する方法で、カフェインは、温度が高いほど多く抽出されます。

4.(誤)
赤じそジュースの赤色を鮮やかにする為に、クエン酸を添加しています。
赤じその色素成分は、アントシアニン類であり、酸性で赤色、アルカリ性で青色を呈します。

5.(誤)
ホットミルクの皮膜形成を防ぐ為には、撹拌しながら加熱します。
ホットミルクの皮膜形成は、牛乳表面の水分蒸発によって起こります。

参考になった数18

02

1.正解です。クリームダウンとは、紅茶の茶葉に含まれているタンニンとカフェインが冷却により結合し結晶化することでアイスティーが白く濁ってしまう現象のことです。この現象は、紅茶の温度を一気に下げることで防ぐことができます。


2.タンニンは渋味をもつポリフェノールで、緑茶に含まれるタンニンとして代表的なものにカテキン類があります。緑茶のタンニンは、高温でよく抽出される特徴があります。


3.コーヒーは低めのお湯で抽出したり、抽出時間を短くすることでカフェインの量を減らすことができます。サイフォン式はコーヒーの粉がお湯にしっかりつかり、抽出温度が高いためカフェイン量を減らす抽出方法としては適していません。水出ししたり、比較的抽出時間の短いフレンチプレスで抽出したほうがカフェイン量は少なくなります。


4.赤じそに含まれる主な色素は、アントシアニン系のシソニンと呼ばれる物質でpHを下げることで赤色が安定する特徴があります。赤じそジュースは、赤色を鮮やかにするためにクエン酸を添加して作ります。


5.ホットミルクの皮膜は、加熱によって液体表面の水分が蒸発し、牛乳中のタンパク質と脂肪が熱変性してできたものです。この膜がはる現象をラムスデン現象と言います。この現象は、撹拌することで防ぐことができます。

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03

正解は 1 です

1:正
クリームダウンとは、紅茶のタンニンとカフェインが結合し、
白く濁ってみえる現象です。
急速な冷却や、砂糖の添加で防ぐことができます。

2:誤
温度は高いほどタンニンが抽出されやすくなり、苦みと渋みが強くなります。

3:誤
コーヒーは抽出する時間が長くなるほどカフェインの量が多くなります。
サイフォン式は蒸気の圧力を利用して抽出する方法で、抽出時間が長いです。

4:誤
赤しその色はアントシアニンです。
アントシアニンは酸性で赤色、中性で緑色、アルカリ性で青色に変化します。
赤じそジュースには酸性のクエン酸を加えることによって
鮮やかな赤色になります。

5:誤
牛乳を加熱すると表面で水分の蒸発が起こり、たんぱく質が凝固します。
この時に脂肪分や乳糖を含んだ膜が形成され、ミルクカゼインと呼ばれます。
皮膜形成を防ぐためには攪拌しながら加熱する必要があります。

参考になった数2