管理栄養士の過去問
第34回
午前の部 問78
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問題
第34回 管理栄養士国家試験 午前の部 問78 (訂正依頼・報告はこちら)
ミネラルに関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 骨の主成分は、シュウ酸カルシウムである。
- 血中カルシウム濃度が上昇すると、骨吸収が促進する。
- 骨中マグネシウム量は、体内マグネシウム量の約10%である。
- モリブデンが欠乏すると、克山病が発症する。
- フッ素のう歯予防効果は、歯の表面の耐酸性を高めることによる。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.(誤)
骨の主成分は、リン酸カルシウムです。
その他の成分として、コラーゲン等が含まれます。
2.(誤)
血中カルシウム濃度が低下すると、副甲状腺ホルモン(カルシウムの代謝に関与)が分泌され、骨吸収が促進します。
3.(誤)
骨中マグネシウム量は、体内マグネシウム量の50~60%であると言われています。
その他は血中(約1%)にも存在します。
4.(誤)
セレン欠乏が、克山病(主要な症候は、心筋壊死)発症に関与すると言われています。
モリブデンの欠乏症(頻脈、頻呼吸、頭痛、悪心、嘔吐、昏睡の症状が見られたとの記録があります。)は、稀であると言われています。
5.(正)
フッ素のう歯予防効果は、歯の表面の耐酸性を高める事によるものであると言われています。
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02
1:誤
骨の約7割はリン酸カルシウムなどの無機質成分で、
約3割はコラーゲンなどの有機質成分から成り立っています。
シュウ酸カルシウムはホウレンソウやタケノコに多く含まれる成分です。
2:誤
骨の代謝は、骨吸収と骨形成によって行われています。
骨吸収を担っているのが破骨細胞で、
パラソルモンによって破骨細胞が活性化し、血中Ca濃度が上昇します。
骨形成を担っているのが骨芽細胞で、
カルシトニンによって破骨細胞の活性化を抑制し、骨芽細胞が活性化され
血中Ca濃度は低下します。
3:誤
マグネシウムの5~6割は骨に存在します。
カルシウムやリンと共に、骨を作る重要なミネラルです。
4:誤
中国で発見されて名付けられた克山病は、セレンの欠乏症です。
5:正
フッ素によりプラークが生成する酸の量を抑制し、歯の再石灰化を促進します。
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03
2.骨吸収とは、破骨細胞が骨を融解して血中に放出する働きを指します。よって、骨吸収は血中カルシウム濃度が下降した時に促進します。血中カルシウム濃度が上昇すると、骨芽細胞がハイドロキシアパタイトの沈着を行い、骨化させる骨形成が促進されます。
3.体内のマグネシウムの分布は、骨に50~60%、軟部組織に40%、そしてわずかな量が血中に存在しています。
4.モリブデンは腎臓や肝臓に多く存在し、酸化還元反応を助けるいくつかの酵素の構成成分です。不足すると、頻脈、頭痛、夜盲症などの症状が起こることがあります。
克山病はケシャン病とも呼ばれ、セレン欠乏が原因で発症すると言われています。
5.正解です。フッ素には、歯の表面を酸に溶けにくい性質に修復する作用があります。その他にも虫歯の原因である細菌の酸生産を抑制したり、歯から溶け出したカルシウムやリンの再石灰化を促進する効果もあります。
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