管理栄養士の過去問
第34回
午前の部 問80

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問題

第34回 管理栄養士国家試験 午前の部 問80 (訂正依頼・報告はこちら)

電解質に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • カリウムイオン濃度は、細胞内液より細胞外液の方が高い。
  • 不感蒸泄では、電解質の喪失が起こる。
  • 低張性脱水では、ナトリウムを含まない水を補給する。
  • 重炭酸イオンは、血液の酸塩基平衡の調節に関わる。
  • 血中ナトリウムイオン濃度が上昇すると、血漿浸透圧が低下する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.カリウムイオン濃度は、細胞外液より細胞内液で高くなっています。逆に細胞内液より、細胞外液で高い電解質はナトリウムイオンです。


2.不感蒸泄とは、特別な活動をせずに皮膚からの蒸発や呼吸で水分が失われることをいい、電解質の喪失はありません。1日に体重1㎏あたり20ml程度の水が失われていると言われています。


3.低張性脱水とは、水分よりもナトリウムの欠乏が多い状態の脱水です。よって、ナトリウムを含む水を補給する必要があります。


4.正解です。血液の酸塩基平衡を調節する方法として、緩衝系という仕組みを利用するものがありますが、中でも最も重要なイオンが弱酸性である炭酸イオンと弱塩基性である重炭酸イオンです。これらが酸と塩基の比率を調整することにより、血液のpHの変動を最小限にするよう働いています。


5.血漿浸透圧は、電解質により維持している浸透圧のことです。血中ナトリウムイオン濃度が上昇すると、血漿浸透圧も上昇します。

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02

正解は 4 です

1:誤
カリウムイオン濃度は細胞外液より細胞内液のほうが高いです。

2:誤
不感蒸泄とは呼気や皮膚などから自然に失われる水分で、約900mL/日です。
電解質は喪失されません。

3:誤
低調性脱水はナトリウムが欠乏するため、
ナトリウムを含む水を補給する必要があります。

4:正
重炭酸イオンは緩衝作用によってpHを一定に保っています。

5:誤
血漿浸透圧は電解質の濃度差によって生じる浸透圧です。
血中ナトリウムイオン濃度が上昇すると血漿浸透圧は上昇し、
水が欠乏した高張性脱水の状態になります。

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03

正答は(4)

1.(誤)
カリウムイオン濃度は、細胞内液より細胞外液の方が低いとされています。
ナトリウムイオン濃度は、細胞内液より細胞外液の方が高いとされています。

2.(誤)
不感蒸泄(呼吸や皮膚、粘膜から蒸発する水分の事をさします)では、電解質の喪失は起こらないとされています。

3.(誤)
低張性脱水(主にナトリウムの欠乏がみられます。)では、ナトリウムを含む水を補給すると症状が改善するとされています。

4.(正)
重炭酸イオンは、血液の酸塩基平衡の調節に関わると言われています。
血液の酸塩基平衡は、二酸化炭素(酸)と重炭酸塩(塩基)の量を測定する事で評価する事が出来ます。

5.(誤)
血中ナトリウムイオン濃度が上昇すると、血漿浸透圧(電解質の濃度差による浸透圧)が上昇します。
一般的にはナトリウム濃度により規定されます。

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