管理栄養士の過去問
第34回
午後の部 問116

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第34回 管理栄養士国家試験 午後の部 問116 (訂正依頼・報告はこちら)

医薬品とその作用の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • サイアザイド系利尿薬 ―――――――― 血清尿酸値低下
  • β遮断薬 ―――――――――――――― 気管支拡張
  • カルシウム拮抗薬 ―――――――――― 血管収縮
  • アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ――― 尿中ナトリウム排泄促進
  • アンジオテンシンII受容体拮抗薬 ――― 血清カリウム値低下

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

1:×
サイアザイド利尿薬は、遠位尿細管における、ナトリウムイオンの再吸収を抑制し、尿量を増加させます。

2:×
β遮断薬は、アドレナリンが作用するβ1受容体を遮断し、心拍出量を低下させます。また、レニン分泌を抑制することで血管抵抗を下げます。

3:×
血管平滑筋細胞内へのカルシウムイオンの流入を抑制し、血管拡張に働きます。

4:〇
アンジオテンシンⅡの産生を抑制することにより、アンジオテンシンの産生が低下します。アンジオテンシンは、ナトリウムの再吸収を促す作用をもっているため、産生が低下することで尿中ナトリウム排泄は促進されます。

5:×
腎臓からのカリウム排泄抑制を促すため、副作用として高カリウム血症を起こすことがあります。

参考になった数25

02

正解:4
1.サイアザイド系利尿薬は、腎臓の尿細管に作用します。ナトリウムイオンや水分の吸収を抑制し、排泄することで、血圧やむくみを改善させます。

2.β遮断薬は、心臓の交感神経のβ受容体を遮断することにより、血圧や心拍数などを抑えます。心臓の動きを緩やかにして負担を減らします。

3.カルシウム拮抗薬は、カルシウムイオンが細胞内に入る過程を阻害し、血管を拡張させます。

4.○
アンジオテンシン変換酵素を阻害することで、アンジオテンシンⅡの生成を抑制します。アルドステロンを抑制することで、ナトリウム排泄は促進されます。

5.アンジオテンシンⅡ受容体に結合し、アンジオテンシンⅡに拮抗することで、血圧上昇を引き起こす作用を抑えます。アルドステロンの血中濃度の低下により、カリウムの体外への排泄が抑制され、血清カリウム値が上昇します。

参考になった数11

03

1.サイアザイド系利尿薬には、尿と一緒に体内のナトリウムが排泄されるよう促進させる効果があります。
利尿を促進させることで、血圧降下作用につながります。

2.β遮断薬には、血圧降下を促す薬剤ですが、これは交感神経受容体であるβ受容体を遮断することによるものです。
交感神経が優位に働くと、気管支が拡張するため、β遮断薬の副作用として、気管支は収縮します。

3.カルシウム拮抗薬とは、いわゆる血圧降下剤です。
血管が収縮することで血液が血管を流れるときに、より圧がかかるため、血圧が高くなります。
これを防ぐため、カルシウム拮抗薬を服用するので、血管は拡張します。

4.アンジオテンシン変換酵素阻害薬とは、アンジオテンシンⅡが体内で作られるのを防ぐことにより、血圧を下げる作用をもつ薬剤です。
アンジオテンシンⅡが生成されなくなることで、尿中へナトリウムは多く排泄されるようになります。
よって、正しい答えです。

5.アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬は、アンジオテンシンⅡ受容体を遮断することにより、血圧を下げる効果をもつ薬剤です。
血圧が下がるということは、体内のナトリウム量が減り、反対にカリウムの量が増えることになるので、血清カリウム値は高くなります。

参考になった数6