管理栄養士の過去問
第34回
午後の部 問194
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問題
第34回 管理栄養士国家試験 午後の部 問194 (訂正依頼・報告はこちら)
K県の健康増進課に勤務している管理栄養士である。
K県では5年ごとに国民健康・栄養調査に準じた方法で、K県健康・栄養調査を実施している。今回の調査では、栄養摂取状況調査の精度を高めるため、これまでの1日調査から、1週間のうち3日間の食事調査に変更した。
3日間の摂取量データから、栄養素摂取量の分布を記述し、県民の食事摂取状況をアセスメントした。3日間調査に変更したことが、その結果に及ぼす影響である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
K県では5年ごとに国民健康・栄養調査に準じた方法で、K県健康・栄養調査を実施している。今回の調査では、栄養摂取状況調査の精度を高めるため、これまでの1日調査から、1週間のうち3日間の食事調査に変更した。
3日間の摂取量データから、栄養素摂取量の分布を記述し、県民の食事摂取状況をアセスメントした。3日間調査に変更したことが、その結果に及ぼす影響である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1日調査に比べ、たんぱく質摂取量の平均値が低くなる。
- 1日調査に比べ、たんぱく質摂取量の不足のリスクが高い者の割合が高くなる。
- 1日調査に比べ、食塩摂取量の平均値が高くなる。
- 1日調査に比べ、食塩摂取量が目標量を超えている者の割合が高くなる。
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この過去問の解説 (3件)
01
国民健康・栄養調査に準じた方法でこの調査が行われる事から、結果についても類似した結果が得られる可能性が高いと思われます。
国民健康・栄養調査では、食塩摂取量が目標値よりも多い傾向にあるとの結果が得られています。(たんぱく質摂取量は食塩摂取量に比べ問題は少ないと思われます。)
加えて、社会的にも減塩の意識が高まっています。
この事から、調査期間中は普段よりも減塩に意識が向く傾向にあると思われます。(たんぱく質摂取量については減塩に比べ意識は向かないと思われます。)
よって、1日調査から3日間調査に変更した事が、その結果に及ぼす影響があるのは、食塩摂取量に関する事(選択肢3・4)であると思われます。
さらに、その意識については、1日調査から3日間調査に変更した事で、弱まる可能性がある為、食塩摂取量に関しては普段(前述の通り食塩摂取量が目標値よりも多い傾向)に近い申告となる割合が高くなると思われます。(しかしながら、調査対象者全員の意識が弱まるとは考えられない為「食塩摂取量の『平均値』が高くなる。」とは断言できません。)
以上の事から、最も適切なのは、「1日調査に比べ、食塩摂取量が目標量を超えている者の割合が高くなる。」であると思われます。
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02
1:誤
近年の国民健康・栄養調査の結果から、
食塩摂取量や野菜摂取量、朝食の欠食が話題となりやすく
たんぱく質摂取に対する意識は低いと考えられます。
したがって1日から3日調査に変更することによる
たんぱく質摂取量の大きな変化はみられないと考えられます。
2:誤
近年の国民健康・栄養調査の結果から、
食塩摂取量や野菜摂取量、朝食の欠食が話題となりやすく
たんぱく質摂取に対する意識は低いと考えられます。
したがって1日から3日調査に変更することによる
たんぱく質摂取量の不足のリスクが高い者の割合について、
大きな変化はみられないと考えられます。
3:誤
国民の食塩摂取量については大きく取り上げられることも多く、
食事調査期間中は対象者が食塩摂取量を意識して
生活することが考えられます。
したがって食塩摂取量の平均値が高くなるとは考えにくいです。
4:正
国民健康・栄養調査は、健康増進法に基づいて行われる調査で、
調査地区は厚生労働大臣、調査世帯を都道府県知事が定めます。
K県は国の国民健康・栄養調査に準じた方法で調査を実施することから、
国民健康・栄養調査と同様の結果が得られることが考えられます。
近年の調査結果では、国民の食塩摂取量は減少傾向にあるものの
目標値を超えています。
調査期間が1日から3日間に増やされており、実際の食塩摂取量に
より近い数値が得られることが考えられます。
したがって食塩摂取量が目標量を超えている者の割合は高くなります。
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03
このことから、まず選択肢を3番および4番に絞ることができます。
次に調査する日数を1日から3日に変更したことで、
日間変動は小さくなります。
もし調査する日数が1日のままであれば、食塩の摂取量は目標量を偶然下回る日が出てくる可能性はあるのですが、3日も調査すれば目標量を超えてくる人が増えると考えられます。
つまり、その割合も高くなります。
よって正しい答えは、4番となります。
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