管理栄養士の過去問
第35回
午前の部 問72
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問題
第35回 管理栄養士国家試験 午前の部 問72 (訂正依頼・報告はこちら)
血糖の調節に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 食後には、グルカゴンは、筋肉へのグルコースの取り込みを促進する。
- 食後には、インスリンは、肝臓のグリコーゲン分解を促進する。
- 食後には、単位重量当たりのグリコーゲン貯蔵量は、肝臓よりも筋肉で多い。
- 空腹時には、トリグリセリドの分解で生じたグリセロールは、糖新生に利用される。
- 急激な無酸素運動時のグルコース生成は、主にグルコース・アラニン回路による。
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この過去問の解説 (3件)
01
正答は「空腹時には、トリグリセリドの分解で生じたグリセロールは、糖新生に利用される。」です。
(誤)
食後には、インスリンは、筋肉へのグルコースの取り込みを促進すると言われています。
グルカゴンは、血糖を上昇させるホルモンの1つです。
(誤)
食後には、インスリンは、肝臓のグリコーゲン分解を抑制すると言われています。
血中のインスリン濃度が高い場合、肝臓でのグリコーゲンの分解に伴う糖新生は強力に阻害されると言われています。
(誤)
食後には、単位重量当たりのグリコーゲン貯蔵量は、筋肉よりも肝臓で多いと言われています。
筋肉に貯蔵されているグリコーゲンは、全身では利用する事が出来ないとされ、全身において利用されるのは主に肝臓に貯蔵されたグリコーゲンであると言われています。
(正)
空腹時には、トリグリセリドの分解で生じたグリセロールは、糖新生に利用されると言われています。
(誤)
急激な無酸素運動時のグルコース生成は、主にコリ回路によるといわれています。
コリ回路の重要性は、嫌気的な条件下で筋肉の代謝性アシドーシスを防ぐところにあると言われています。
グルコースアラニン回路は飢餓時に働くと言われています。
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02
血糖の問題はさほど難しくありません。
基本をおさらいして本番では必ず取れるようにしましょう!
食後に筋肉へのグルコースの取り込みを促進するのはインスリンですので誤りです。
インスリンは肝臓のグリコーゲンの分解を抑制します。
食後のグリコーゲン貯蔵量は筋肉<肝臓 です。
正答です。
急激な無酸素運動時のグルコース生成は主にコリ回路になります。
グルコースアラニン回路は飢餓時に働きます。覚えておきましょう。
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03
血糖の調整に関わるホルモン、メカニズムを理解しておきましょう。
食後には、インスリンは、筋肉へのグルコースの取り込みを促進します。
グルカゴンは膵臓のα細胞から分泌され、グリコーゲンの分解を促進させ、血糖値を上げるホルモンです。
食後は血糖値を下げるホルモン、インスリンが放出されます。
食後には、インスリンは、肝臓のグリコーゲン分解を抑制します。
インスリンは膵臓のβ細胞から分泌され、食後血糖を下げるために、筋肉や肝臓へグルコースの取り込みを行います。
空腹時に、グルカゴンが肝臓のグリコーゲンを分解する働きをします。
食後には、単位重量当たりのグリコーゲン貯蔵量は、筋肉よりも肝臓で多いです。
グルコースは血糖として利用される以外は肝臓や筋肉でグリコーゲンに合成されて一時的に貯蔵されますが、その量は肝臓の方が多くなっています。
肝臓や筋肉に貯蔵しきれなかった糖質は各組織においてトリグリセリド(中性脂肪)に変換され体脂肪として貯蓄されます。
正しいです。
乳酸などの有機酸やグリセロール、アミノ酸などからグルコースが産生される代謝過程を糖新生といいます。
急激な無酸素運動時のグルコース生成は、主にコリ回路によります。
嫌気的条件下ではグルコースから乳酸が産生されますが、コリ回路は嫌気的条件下で、肝臓で乳酸をグルコースに戻す回路のことです。
グルコース・アラニン回路とは筋肉で体たんぱく質の分解で生じたアラニンを肝臓でグルコースに変換する回路で、空腹時に働きます。
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