管理栄養士の過去問 第35回 午前の部 問77
この過去問の解説 (3件)
応用栄養や人体の機能にもつながってきますので、必ず押さえておきましょう。
1.正答
2.ビタミン B6 必要量は、たんぱく質摂取量の影響を受けます。
ビタミンB6は最終的には、ピリドキサール・ピリドキサミン・ピリドキシンとなり、補酵素として多くのアミノ酸代謝の助けをします。
3.ナイアシンとはトリプトファンから合成されます。
ナイアシンは水溶性ビタミンB類の一種で、ニコチン酸とニコチンアミドの総称です。
予備知識:トリプトファン60mg:ナイアシン1mg
4.ビタミン B12 は、主に回腸末端部で吸収されます。
ビタミンB12以外は空腸で吸収されます。
5.ビタミン C は、酸化型ビタミン E を還元型に変換します。
簡単に説明しますとVCが活性酸素からVEを守る働きがあります。
正答は(1)
1.(正)
ビタミンB1は、ピルビン酸をアセチルCoAに変換する反応の補酵素であると言われています。
解糖系で生じたピルビン酸を脱炭酸してアセチルCoAに変換するピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体の反応に関与すると言われています。
2.(誤)
ビタミンB6必要量は、たんぱく質摂取量の影響を受けると言われています。
ビタミンB6(ピリドキシン)は、たんぱく質の代謝に関わり、たんぱく質の摂取量によって必要量が変化すると言われています。
3.(誤)
ナイアシンは、トリプトファンから合成されると言われています。
ヒトの場合、腸内細菌がトリプトファンからナイアシンの生合成を行っていると言われています。
4.(誤)
ビタミンB12は、主に回腸で吸収されると言われています。
ビタミンB12の吸収には、ハプトコリン等の働きによって吸収されると言われています。
5.(誤)
ビタミンCは、酸化型ビタミンEを還元型に変換すると言われています。
水溶性ビタミンにはビタミンB群、ビタミンCがあります。
それぞれの特徴を覚えておきましょう。
正しいです。
ビタミンB1は糖質代謝に関わっています。
ピルビン酸をアセチルCoAに変換する補酵素であり、その後TCAサイクルに入りATPを産生します。
ビタミンB6必要量は、たんぱく質摂取量の影響を受けます。
ビタミンB6はたんぱく質の代謝に関わっています。
補酵素PLP(ピリドキサールリン酸)としてアミノ酸の代謝、アミンの生成に関与しています。
たんぱく質の摂取量が多くなると、必要量も増加します。
ナイアシンは、トリプトファンから合成されます。
ナイアシンは補酵素NDA、NADPとして酸化還元反応に関与しています。
ビタミンB12は、主に回腸で吸収されます。
胃粘膜から分泌される内因子に結合して、回腸から吸収されます。
アミノ酸代謝、核酸代謝でメチル基転位反応や炭酸固定反応に補酵素として働きます。
ビタミンCは、酸化型ビタミンEを還元型に変換します。
ビタミンCには抗酸化作用があり、アスコルビン酸が還元剤として働きます。
フリーラジカルや活性酸素を受け取って酸化されてデヒドロアスコルビン酸になり、他の生体成分が酸化されるのを防ぎます。
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