管理栄養士の過去問 第35回 午前の部 問89
この過去問の解説 (3件)
1. 血漿フィブリノーゲン値は、妊娠期には上昇します。
血漿フィブリノーゲン:止血(血液凝固)を促進することを目的として、肝臓によって、そしてごくわずかに内皮組織によって合成される血漿糖タンパク質です。
2.糸球体濾過量は、妊娠期には30~50%上昇します。
3.体たんぱく質の蓄積量は、妊娠期には増加します。
赤ちゃんの発育に使用されるためです。
4.インスリン感受性は、妊娠期には低下します。
妊娠した体はインスリンを妊娠前の2~4倍も必要とするためです。
5.正答
尿中カルシウム排泄量は、授乳期には減少します。
授乳期には、母乳を介して赤ちゃんに大量のカルシウムを供給します。
そのため、腎臓でのカルシウムの再吸収が促進され、尿中への排泄が減少します。
妊娠期・授乳期の生理的変化をメカニズムとともに理解しておきましょう。
血漿フィブリノーゲン値は、妊娠期には上昇します。
フィブリノーゲンとは血液凝固因子です。
出産時の止血に備えるため、血漿フィブリノーゲン値は上昇します。
糸球体濾過量は、妊娠期には上昇します。
糸球体濾過量とは、腎臓の糸球体で濾過される血漿量のことです。
妊娠時は循環血液量が増加するため、糸球体濾過量も上昇します。
体たんぱく質の蓄積量は、妊娠期には上昇します。
妊娠中のたんぱく質の蓄積は胎児および胎盤などの胎児付属物に起こります。
妊娠20週以降に顕著です。
インスリン感受性は、妊娠期には低下します。
エネルギーとなる糖を胎児に送るためです。
正しいです。
授乳期には、カルシウムを母乳から赤ちゃんに供給します。
そのため、腎臓でのカルシウムの再吸収が促進され、尿中排泄量は減少します。
正答は(5)
1.(誤)
血漿フィブリノーゲン値は、妊娠期には上昇すると言われています。
2.(誤)
糸球体濾過量は、妊娠期には上昇すると言われています。
3.(誤)
体たんぱく質の蓄積量は、妊娠期には増加すると言われています。
4.(誤)
インスリン感受性は、妊娠期には低下すると言われています。
5.(正)
尿中カルシウム排泄量は、授乳期には減少すると言われています。
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