管理栄養士の過去問
第35回
午前の部 問95
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問題
第35回 管理栄養士国家試験 午前の部 問95 (訂正依頼・報告はこちら)
運動に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 骨格筋は、不随意筋である。
- 遅筋のミトコンドリアは、速筋より少ない。
- インスリン抵抗性は、有酸素運動で改善する。
- 骨格筋の瞬発的な収縮の主なエネルギー源は、遊離脂肪酸である。
- 速筋は、遅筋より持久力に優れる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正答は(3)
1.(誤)
骨格筋は、随意筋であり、組織学的には横紋筋であると言われています。
2.(誤)
遅筋のミトコンドリアは、速筋より多いと言われています。
遅筋は、収縮速度が速筋より遅いが長い時間収縮し続ける事が出来る為、持続的な運動に適しています。
遅筋繊維は、速筋に比べミオグロビンやミトコンドリアが多く、全体的に赤みがかっているので、赤筋とも呼ばれています。
3.(正)
インスリン抵抗性は、有酸素運動で改善すると言われています。
4.(誤)
骨格筋の瞬発的な収縮の主なエネルギー源は、主にアデノシン三リン酸(ATP)であると言われています。
5.(誤)
速筋は、遅筋より瞬発力に優れると言われています。
速筋は、収縮速度が遅筋より速く短時間に大きな力を出す事が出来る為、瞬発力や大きな力を必要とする運動に適しています。
速筋繊維は、遅筋に比べミオグロビンやミトコンドリアが少なく、全体的に白みがかっているので、白筋とも呼ばれています。
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02
不随意筋には、心筋の横紋筋や、内臓や血管に存在する平滑筋があります。
2.遅筋のミトコンドリアは、速筋より多いです。
3.正答
有酸素運動で改善されるため、栄養指導でも患者さんへ指導する内容の一つです。
4.骨格筋の瞬発的な収縮の主なエネルギー源は、クレアチンリン酸やATPです。
赤筋といわれる筋肉の源となります。
5.遅筋は、速筋より持久力に優れ、速筋は、遅筋より瞬発力に優れています。
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03
運動に関する体内の仕組み、筋肉の種類について理解しておきましょう。
骨格筋は随意筋です。
随意筋とは自分の意思で動かすことのできる筋肉です。
骨格筋は細長い筋繊維の集合体です。
不随意筋は、自分の意思で動かすことができない筋肉です。
心筋や消化管の内蔵壁、血管壁などを構成する平滑筋が当てはまります。
遅筋のミトコンドリアは、速筋より多いです。
ミトコンドリアではエネルギーを作り出します。
遅筋では酸素と栄養を使ってミトコンドリアでエネルギーを作り出すのに対し、
速筋では酸素を使わず解糖系で糖質を分解してエネルギーを作り出します。
正しいです。
骨格筋細胞はインスリン感受性細胞であり、インスリンに反応して血糖を細胞内に取り込み血糖値を下げる働きをしています。
有酸素運動は筋血流量を増大させ、酸素を活動筋へ供給することで、血糖や筋グリコーゲンを筋収縮のためのエネルギー源として消費し、血糖値の恒常性維持に関わっています。
骨格筋の瞬発的な収縮の主なエネルギー源は、遊離脂肪酸ではありません。
瞬発的な収縮は無酸素性エネルギー代謝であり、酸素を必要としないエネルギー供給経路です。
クレアチンリン酸が分解されて短時間のうちに筋活動のエネルギー生産ができるATP−CP系と、
無酸素的にグルコースやグリコーゲンを分解し、最終産物として乳酸をつくる乳酸系があります。
一方、有酸素性エネルギー代謝では、酸素を使ってミトコンドリア内のTCA回路でATPを合成します。
材料には炭水化物、脂肪酸、アミノ酸があります。
遅筋は、早筋より持久力に優れます。
遅筋は赤筋ともいわれ、収縮時間が遅く、持続的にエネルギーが必要な有酸素運動に適しています。
一方速筋は白筋ともいわれ、収縮時間が速く、瞬発的にエネルギーが必要な無酸素運動に適しています。
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