管理栄養士の過去問
第35回
午後の部 問118
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問題
第35回 管理栄養士国家試験 午後の部 問118 (訂正依頼・報告はこちら)
医薬品と医薬品が栄養素に及ぼす影響の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬 ――― カリウムの再吸収抑制
- D─ペニシラミン ―――――――――― 亜鉛の吸収促進
- メトトレキサート ―――――――――― 葉酸の代謝拮抗作用
- サイアザイド系利尿薬 ―――――――― ナトリウムの尿中排泄抑制
- ワルファリン ―――――――――――― ビタミンKの作用増強
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この過去問の解説 (3件)
01
×(1)アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬の影響は、カリウムの再吸収促進による高カリウム血症です。
×(2)D-ペニシラミンは銅の吸収阻害をします。
亜鉛を含んだ薬品で、ウィルソン病の治療薬として用いられます。
◯(3)メトトレキサートは葉酸代謝拮抗機序をもつ免疫抑制剤です。
×(4)サイアザイド系利尿薬は、カリウム排泄性の利尿薬のため、カリウム尿中排泄促進が起こります。
×(5)ビタミンKがワルファリンの効果を減弱します。
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02
正解は「メトトレキサート ――― 葉酸の代謝拮抗作用」です。
間違いです。
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬は、アンジオテンシンⅡ受容体の量を減らすことにより、血圧を下げる効果をもたらす薬剤です。
そのため、カリウムは再吸収ではなく、排泄されます。
間違いです。
D-ペニシラミンには、金属と強く結合する性質があり、亜鉛のほか、銅や水銀などといった金属と結合し、尿中へ排泄させるようはたらきかけます。
つまり、亜鉛の吸収でなく、排泄を促進させる効果をもたらす薬剤ということです。
正しい答えです。
メトトレキサートは、関節リウマチやがんなどの治療に使われる薬剤で、葉酸代謝酵素を阻害することで、DNAの合成を阻害し、細胞の増殖や免疫の抑制作用などをもたらす効果があります。
間違いです。
サイアザイド系利尿薬は、ナトリウムの排泄促進により、血圧を下げる効果をもたらす薬剤です。
間違いです。
ワルファリンは、ビタミンKによる血液凝固作用を弱くする薬剤です。
つまり、ビタミンKの作用増強ではなく、弱くさせる効果をもたらします。
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03
正答は(3)
1.(誤)
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬が栄養素に及ぼす影響は、カリウムの再吸収促進です。
2.(誤)
D─ペニシラミンが栄養素に及ぼす影響は、亜鉛の吸収阻害です。
3.(正)
メトトレキサートが栄養素に及ぼす影響は、葉酸の代謝拮抗作用です。
4.(誤)
サイアザイド系利尿薬が栄養素に及ぼす影響は、ナトリウムの尿中排泄促進です。
5.(誤)
ワルファリンが栄養素に及ぼす影響は、ビタミンKの作用減弱です。
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