管理栄養士の過去問
第35回
午後の部 問133

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問題

第35回 管理栄養士国家試験 午後の部 問133 (訂正依頼・報告はこちら)

がん患者の病態と栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 悪液質では、筋たんぱく質の同化が優位になる。
  • 化学療法施行時には、食欲が増進する。
  • 胃切除術後は、カルシウムの吸収が亢進する。
  • 上行結腸にストマ(人工肛門)を造設した後は、脱水に注意する。
  • 終末期には、経口摂取は禁忌である。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「上行結腸にストマ(人工肛門)を造設した後は、脱水に注意する。」です。

選択肢1. 悪液質では、筋たんぱく質の同化が優位になる。

間違いです。

悪液質とは、疾患が原因で起こる代謝異常のことです。

悪液質となると、筋肉量の減少がみられます。

選択肢2. 化学療法施行時には、食欲が増進する。

間違いです。

化学療法を行っているときには、一般的に、食欲は低下します。

選択肢3. 胃切除術後は、カルシウムの吸収が亢進する。

間違いです。

胃切除後は、胃酸が原因でカルシウムのイオン化が進まなくなります。

そのため、カルシウムの吸収は低下します。

選択肢4. 上行結腸にストマ(人工肛門)を造設した後は、脱水に注意する。

正しい答えです。

上行結腸に造設したストマから排便することで、大腸での水分吸収量が低下します。

そのため、脱水を引き起こしやすくなります。

選択肢5. 終末期には、経口摂取は禁忌である。

間違いです。

終末期において、経口摂取することは禁止事項ではありません。

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02

正解は【4】です。

×(1)悪質液では、筋たんぱく質の異化が亢進します。

×(2)化学療法施行時には、食欲は減退します。

×(3)胃切除術後は、骨代謝障害のためカルシウムとビタミンDの吸収不全が起こります。

◯(4)大腸の切除により電解質と水分の吸収が低下するため、ナトリウムの欠乏と脱水に注意する必要があります。

×(5)終末期での経口摂取は禁忌ではありません。
経口摂取ができる患者は経口摂取をします。

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03

正答は(4)

1.(誤)

悪液質では、筋たんぱく質の異化が優位になると言われています。

2.(誤)

化学療法施行時には、食欲が減退する場合が多いと言われています。

3.(誤)

胃切除術後は、カルシウムの吸収が減少すると言われています。

4.(正)

上行結腸にストマ(人工肛門)を造設した後は、水分の吸収が減少する為、脱水に注意する必要があります。

5.(誤)

終末期には、経口摂取は禁忌ではありません。

経口摂取が無理せずに可能な状況であれば、QOL向上の為、行うべきであると思われます。

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