管理栄養士の過去問
第35回
午後の部 問177

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問題

第35回 管理栄養士国家試験 午後の部 問177 (訂正依頼・報告はこちら)

K介護老人保健施設に勤務する管理栄養士である。多職種で栄養管理を行い、栄養マネジメント加算を算定している。入所者は、85歳、男性。徐々に嚥下障害が進行し、誤嚥性肺炎も認められるようになり、3か月前から胃瘻で栄養管理が行われていた。「口から食べられるようになりたい」と本人の意向があり、医師の指示で言語聴覚士による嚥下訓練(間接訓練)が開始された。身長165cm、体重48kg、BMI17.6kg/m2、血圧90/48mmHg。空腹時血液検査値は、ヘモグロビン11.8g/dL、アルブミン3.7g/dL。
多職種でミーティングを行っている。嚥下訓練(間接訓練)によって、嚥下機能が改善してきたため、食物を使って直接訓練を開始することにした。最初に用いるものである。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
  • おもゆ
  • 牛乳
  • ゼラチンゼリー
  • かぼちゃペースト

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は(3)

日本摂食・嚥下リハビリテーション学会では、嚥下食を嚥下のレベルに分類しています。

0j:嚥下訓練食品 スライス上のゼリー
0t:嚥下訓練食品 ゼリー
1j:嚥下調整食 ゼリー・プリン・ムース
2:嚥下調整食 ミキサー食、ピューレ食、ペースト食(2-1:滑らかで均質、2-2:粒を含む不均質)
3:嚥下調整食 やわらか食、ソフト食
4:嚥下調整食 全粥、軟飯、軟菜食

嚥下の直接訓練は0jから順に始めていきます。

1.(誤)
おもゆは「2-1」に該当します。

2.(誤)
牛乳はさらさらしており、誤嚥しやすいため初期訓練には用いません。

3.(正)
ゼラチンゼリーはゼリー状であり、さらに口の中の体温で溶けやすいため適しています。

4.(誤)
かぼちゃペーストは「2-1」か「2-2」に該当します。

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02

日本摂食・嚥下リハビリテーション学会では、嚥下食を嚥下のレベルに分類しています。

0j:嚥下訓練食品 スライス上のゼリー

0t:嚥下訓練食品 ゼリー

1j:嚥下調整食 ゼリー・プリン・ムース

2:嚥下調整食 ミキサー食、ピューレ食、ペースト食(2-1:滑らかで均質、2-2:粒を含む不均質)

3:嚥下調整食 やわらか食、ソフト食

4:嚥下調整食 全粥、軟飯、軟菜食

嚥下の直接訓練は0jのゼリーから順に始めていきます。

1.(誤)

おもゆは咽頭に流れ込みやすく、誤嚥しやすいため、初期訓練に適していません。

2.(誤)

牛乳は咽頭に流れ込みやすく、誤嚥しやすいため、初期訓練に適していません。

3.(正)

ゼラチンゼリーはゼリー状であり、咽頭に流れ込みにくいので、初期訓練に適しています。

4.(誤)

かぼちゃペーストは滑らかで均質なペーストで「2-1」に該当するので、初期訓練には適していません。

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03

正解は【3】です

嚥下調整食学会分類2021をよく復習しましょう。

1.×

おもゆは、嚥下訓練の初期に適切ではありません。

2.×

牛乳などの液体は、とても飲み込みにくいので適切ではありません。

3.

嚥下訓練の初期は、咀嚼嚥下機能が低下していて食塊を形成しにくいので、ゼラチンを使ったゼリーなどから始めることが適切です。

4.×

ペーストは、ゼリーなどで問題なく咀嚼嚥下ができてから取り入れることが適切です。

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