管理栄養士の過去問
第35回
午後の部 問191
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問題
第35回 管理栄養士国家試験 午後の部 問191 (訂正依頼・報告はこちら)
K市健康増進課に勤務する管理栄養士である。K市は人口30万人の中核市である。市で策定した食育推進計画の期間が次年度末までとなっている。そこで、今期の評価と次期計画のための調査設計と、次期食育推進計画の目標値及びその期間におけるモニタリング方法について検討を行う。
5年前に、無作為抽出した市民3,000人を対象に食育推進に関する質問紙調査を郵送法で実施したところ、回収数は600であった。今期の評価と次期計画のための調査設計として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
5年前に、無作為抽出した市民3,000人を対象に食育推進に関する質問紙調査を郵送法で実施したところ、回収数は600であった。今期の評価と次期計画のための調査設計として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 前回の調査と比較するために、標本の抽出方法、対象者数、調査方法及び市民への広報活動は前回と同じにする。
- 標本の抽出方法、対象者数、調査方法は前回と同じとするが、市民への広報活動を前回より強化する。
- 標本抽出方法は同じだが、対象者数を前回の3倍の9,000人とし、同じ調査方法で実施する。
- 市内在住の食生活改善推進員とその家族を含む計600人を対象に、前回と同じ調査票を用いて調査を実施する。
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この過去問の解説 (3件)
01
正答は2です。
食育推進基本計画は、食育基本法に基づき、食育の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、食育推進会議が作成し、施策についての基本的な方針や食育推進の目標等を定めるもので、5年ごとに作成しています。
1.(誤)
前回の調査と比較するために、市民への広報活動を同じにする必要はありません。前回は質問紙の回収率は600/3000=20(%)と低かったことから、市民への広報活動は強化する必要があると考えられます。よって不適切です。
2.(正)
対象者の抽出方法や調査方法等の基本的な部分は変えずに調査した方が、前回の調査との比較や妥当性評価がしやすいです。ただし、前回よりも回収数を上げるために広報活動を強化する
必要があります。よって正しい答えといえます。
3.(誤)
対象者数を3倍の9,000人にしてしまうと、評価する際の費用や負担が増加したり、評価方法の見直しが必要となるため不適切です。
4.(誤)
市内在住の食生活改善推進員とその家族というように対象者を限定してしまうと、その地域住民を代表するものにはならず、得られる回答に偏りやバイアスが生じる可能性があるため不適切です。
その地域住民を代表するデータを得るには、無作為抽出が適切です。
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02
正解は【2】です
1.×
前回の調査と比較することは重要ですが、何もかも、前回と同様にする必要はありません。
市民への広報活動は、回収数をより増やすために、力をさらに注ぐ必要があります。
2.〇
最も適切です。
前回の調査よりも、市民への広報活動を強化し、質問紙に解答してくれる市民を増やす必要があります。
3.×
対象者数を前回の3倍に増やしても、母数が増えただけで、回収率の向上にはつながりません。
反対に、予算が増えてしまい、良い効果を得ることができません。
4.×
解答する対象者のバイアスがはたらいてしまうので、不適切です。
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03
正答は(2)
1.(誤)
前回の質問紙の回収数の少なさを受け、市民への広報活動は強化する必要があると考えられます。よって不適切です。
2.(誤)
対象者の抽出方法や調査方法等の基本的な部分は変えずに調査した方が、前回の調査との比較や妥当性評価がしやすいです。ただし、前回よりも回収数を上げるために広報活動を強化することが必要なため正しいです。
3.(誤)
対象者数を前回の3倍の9,000人にしてしまうと、評価する際の負担が大きくなったり、評価方法の見直しが必要になったりします。よって不適切です。
4.(誤)
市内在住の食生活改善推進員とその家族というように対象者を限定してしまうと、得られる回答に偏りやバイアスが生じる可能性が大きいため不適切です。
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