管理栄養士の過去問
第36回
午前の部 問29

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問題

第36回 管理栄養士国家試験 午前の部 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

循環器系の構造と機能に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 心筋は、平滑筋である。
  • 冠状動脈は、上行大動脈から分岐する。
  • 肺動脈を流れる血液は、動脈血である。
  • 動脈の容量は、静脈の容量より大きい。
  • リンパ(リンパ液)は、鎖骨下動脈に流入する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は【2】です。

1.×

心筋は、「横紋筋」です。平滑筋は、消化管・気管・尿管などの内腔をもつ臓器の筋層に存在します。

2.

冠状動脈は、上行大動脈より分岐します。

3.×

肺動脈を流れる血液は、「静脈血」です。肺静脈には肺で酸素化された動脈血が流れます。

4.×

静脈系は、血液をためておく貯血層として働いている部分が多く、血液容量が非常に大きいです。血液容量は、細動脈が最も小さく、動脈は静脈の次に大きいです。

5.×

リンパ液は、鎖骨下静脈に流入します。

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02

循環器系(心臓、動脈、静脈、毛細血管、リンパ管)の構造と機能に関する記述です。

問題をみていきましょう。

選択肢1. 心筋は、平滑筋である。

× 心筋は、横紋筋です。

内臓の筋肉は、平滑筋です。

【横紋筋、平滑筋】

・横紋筋は、筋肉を収縮させるたんぱく質が規則正しく配列しています。

心筋や骨格筋では、縞模様が見えるため横紋筋と呼ばれています。

・平滑筋は、内臓などの筋肉です。消化器官の蠕動運動や、血管の運動は平滑筋が弛緩及び収縮して行っています。

【随意筋、不随意筋】

・随意筋は、自分の意志で動かせる筋肉です。(骨格筋など)

・不随意筋は、自分の意志では動かすことができない筋肉です。(心筋、内臓など)

選択肢2. 冠状動脈は、上行大動脈から分岐する。

〇 冠状動脈は、上行大動脈から分岐します。

・冠状動脈とは、心臓の筋肉に血液を送っている血管のことです。

・上行大動脈(じょうこうだいどうみゃく)とは、左心室にある大動脈弁のすぐ上側にある口から上に出ている血管のことです。体循環における最初の血管です。

選択肢3. 肺動脈を流れる血液は、動脈血である。

× 肺動脈を流れる血液は、静脈血です。

・肺動脈は右心室から肺に向かう血管で、静脈血が流れています。

・肺から左心房に向かう血管を肺静脈といい、肺で二酸化炭素と酸素を交換します。そして、酸素を含んだ動脈血となり左心房に入ります。(肺循環)

・肺循環の目的は、静脈血に含まれる二酸化炭素を肺で酸素と交換することにより、静脈血を動脈血にすることです。

選択肢4. 動脈の容量は、静脈の容量より大きい。

× 動脈の容量は、静脈の容量より小さいです。

・動脈より静脈のほうが中膜が多く弾性繊維が少ないので低圧です。

・血管は静脈のほうが薄く柔らかで容量が大きいので容量血管と呼ばれています。

選択肢5. リンパ(リンパ液)は、鎖骨下動脈に流入する。

× リンパ(リンパ液)は、鎖骨下大静脈に流入します。

・小腸で吸収された脂肪は、腹部のリンパ管を通って胸管、その後鎖骨下大静脈に入ります。

まとめ

循環器系の構造と機能に関する問題でした。肺循環などは、一連の流れで記憶して確実に解答していきましょう。

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03

循環器系は分野が広いので、関連づけて確認しましょう。

選択肢1. 心筋は、平滑筋である。

心筋は、横紋筋です。

選択肢2. 冠状動脈は、上行大動脈から分岐する。

正解です。

選択肢3. 肺動脈を流れる血液は、動脈血である。

肺動脈を流れる血液は、静脈血です。

選択肢4. 動脈の容量は、静脈の容量より大きい。

動脈の容量は、静脈の容量より小さいです。

選択肢5. リンパ(リンパ液)は、鎖骨下動脈に流入する。

リンパ(リンパ液)は、鎖骨下静脈に流入しています。

まとめ

循環器系は分野が広いので、関連づけて確認しましょう。

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