管理栄養士の過去問
第36回
午前の部 問31

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問題

第36回 管理栄養士国家試験 午前の部 問31 (訂正依頼・報告はこちら)

腎・尿路系の構造と機能に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • クレアチニンは、糸球体で濾過される。
  • イヌリンは、尿細管で再吸収される。
  • ヘンレ係蹄は、遠位尿細管と集合管との間に存在する。
  • レニンは、尿管から分泌される。
  • エリスロポエチンは、膀胱から分泌される。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は【1】です。

1.

クレアチニンは糸球体で濾過されて、尿細管においてわずかに分泌されます。

2.×

イヌリンは、糸球体から濾過されたあと、尿細管における再吸収も分泌も受けることなく、そのまま排泄されます。

3.×

ヘンレ係蹄とは、髄質内を下行・Uターン・上行し、近位尿細管の終わり近くから遠位尿細管の始まりまでの部分のことです。

4.×

レニンは、「傍糸球体装置の顆粒細胞」から分泌されます。糸球体付近の輸入細動脈の血圧が低下すると、交換神経の興奮や、遠位尿細管濾液中のNaCl濃度の低下などが刺激となって、分泌されます。

5.×

酸素の供給が不足すると、皮質の「尿細管周囲の繊維芽細胞」からエリスロポエチンが放出されます。エリスロポエチンは、骨髄に作用し造血幹細胞から前赤芽球への分化、さらには赤血球の産生を増加させます。

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02

糸球体、尿細管、遠位尿細管、尿管、膀胱の構造と機能に関する記述です。

問題をみていきましょう。

選択肢1. クレアチニンは、糸球体で濾過される。

〇 クレアチニンは、糸球体で濾過されます。

・クレアチニンは、筋肉でつくられる老廃物です。

・血液中のクレアチニンの値は、筋肉の量に影響を受けます。

・血液中のクレアチニンの増加は糸球体のろ過機能の低下を意味します。

選択肢2. イヌリンは、尿細管で再吸収される。

× イヌリンは、糸球体のみで排泄されます

・イヌリンは、キク科の植物からつくられる多糖類です。

人間は、イヌリンを分解する酵素が無いので、ほとんど吸収しません

・他の部分から再吸収されません

・糸球体濾過量を測定するために使用します。

選択肢3. ヘンレ係蹄は、遠位尿細管と集合管との間に存在する。

× ヘンレ係蹄は、近位尿細管と遠位尿細管の間に存在します。

・ヘンレ係蹄(ヘンレけいてい)は、尿から水とイオンを再吸収します。

選択肢4. レニンは、尿管から分泌される。

× レニンは、腎臓の傍糸球体細胞から分泌されます。

・レニンは、血圧を上昇させる作用のある酵素です。

糸球体の血圧は、血液をろ過するために一定に保たれています。

血圧が低下すると、ろ過の働きが弱くなってしまうので、レニンは、循環血液量が減ると分泌され、レニンーアンジオテンシンーアルデステロン系により血圧を上昇させます。

選択肢5. エリスロポエチンは、膀胱から分泌される。

× エリスロポエチンは、腎臓から分泌されます。

・エリスロポエチンは、骨髄での赤血球の生産を促進させます。

まとめ

腎臓は血圧の調節、栄養や水分のろ過や再吸収、赤血球をつくるなど様々な働きがあります。しっかりと覚えましょう。

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03

腎・尿路系の構造、吸収されるものされないものについて確認しましょう。

選択肢1. クレアチニンは、糸球体で濾過される。

正解です。

選択肢2. イヌリンは、尿細管で再吸収される。

イヌリンは、尿細管で再吸収されません。

選択肢3. ヘンレ係蹄は、遠位尿細管と集合管との間に存在する。

ヘンレ係蹄は、遠位尿細管と集合管の前に存在します。

選択肢4. レニンは、尿管から分泌される。

レニンは、腎臓の傍糸球体細胞から分泌されるホルモンです。

選択肢5. エリスロポエチンは、膀胱から分泌される。

エリスロポエチンは、腎臓から分泌されます。

まとめ

腎・尿路系の構造、吸収されるものされないものについて確認しましょう。

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