管理栄養士の過去問
第36回
午前の部 問36
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問題
第36回 管理栄養士国家試験 午前の部 問36 (訂正依頼・報告はこちら)
運動器系に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 骨軟化症は、ビタミンAの欠乏で生じる。
- 骨基質は、破骨細胞によって産生される。
- 骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)は、骨吸収マーカーである。
- 尿中デオキシピリジノリンは、骨形成マーカーである。
- YAM(若年成人平均値)は、骨粗鬆症の診断に用いられる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正答は【5】です。
1.×
骨軟化症は「ビタミンD」の作用不足や、リンの代謝異常が原因で生じます。成人期以降にみられる疾病で、微小骨折による骨梁の破壊に起因した骨痛を認めることがあります。
2.×
骨基質は、「骨芽細胞」により産生されます。
3.×
骨型アルカリフォスファターゼは、「骨形成マーカー」です。その他の骨形成マーカーには、Ⅰ型プロコラーゲン-N-プロペプチドがあります。
4.×
尿中デオキシピリジノリンは、「骨吸収マーカー」です。その他の骨吸収マーカーには、Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチドや、Ⅰ型コラーゲン架橋C-テロペプチド、酒石酸抵抗性酸ホスファターゼ-5bがあります。
5.〇
骨粗鬆症の診断は、「原発性骨粗鬆症の診断基準2012年改訂版の基準」に従い行います。この基準のなかに、YAMが含まれています。
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02
主に骨に関する記述です。
問題をみていきましょう。
× 骨軟化症は、ビタミンDの欠乏で生じます。
骨軟化症は、骨が石灰化されず弱くなる病気です。
ビタミンDの代謝障害など効き方が悪くなることにより、骨軟化症が生じます。
× 骨基質は、骨芽細胞によって産生されます。
骨基質の主成分は、Ⅰ型コラーゲン繊維とリン酸カルシウムです。
骨基質は、骨芽細胞によって産生され、破骨細胞により古い骨を溶かしています。
× 骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)は、骨形成マーカーです。
骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)は、骨芽細胞に多く含まれています。
骨形成が亢進している時期や骨粗鬆症で、骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)は上昇します。
× 尿中デオキシピリジノリンは、骨吸収マーカーです。
デオキシピリジノリンは、骨基質の主要構成成分で、骨吸収の際に放出されて尿中に排出されます。
〇 YAM(若年成人平均値)は、骨粗鬆症の診断に用いられます。
【骨粗鬆症の診断 YAM】
YAMは「Young Adult Mean」の略で、「若年成人平均値」のことです。
%YAMは、若年成人(20~40歳の健康な人)平均値を100%としたとき、自分の骨密度が何%かを示した値で診断します。
80%未満は要注意、70%以下は骨粗鬆症と判定されます。
骨軟化症、骨基質、骨芽細胞、破骨細胞、骨形成マーカー、骨吸収マーカー、骨粗鬆症についての問題でした。復習をしましょう。
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03
骨に関する問題です。吸収、分解に関わる物質について確認しましょう。
骨軟化症は、ビタミン D の欠乏で生じます。
骨基質は、破骨細胞によって分解されます。
骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)は、骨形成マーカーです。
尿中デオキシピリジノリンは、骨吸収マーカーです。
正解です。
骨に関する問題です。吸収、分解に関わる物質について確認しましょう。
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