管理栄養士の過去問 第36回 午前の部 問37
この過去問の解説 (3件)
正答は【5】です。
1.×
妊娠糖尿病とは、妊娠中に初めて発見された、または発症し、糖尿病に至っていない糖代謝異常のことです。
妊娠糖尿病は、流早産や胎児奇形のリスクを伴うため、十分な血糖管理が必要です。
妊娠糖尿病の診断基準は、75gOGTTにおいて次の基準の1点以上を満たした場合に診断します。
①空腹時血糖値≧92mg/dL
②1時間値≧180mg/dL
③2時間値≧153mg/dL
2.×
妊娠中の明らかな糖尿病の基準に含まれています。
次の基準のいづれかを満たした場合に診断します。
①空腹時血糖値≧126mg/dL
②HbA1c値≧6.5%
※随時血糖値≧200mg/dLあるいは75gOGTTで2時間値≧200mg/dLの場合は、
妊娠中の明らかな糖尿病の存在を念頭におき、①または②の基準を満たすかどうかを確認します。
3.×
診断には含まれませんが、妊娠糖尿病の発生頻度は、とくに妊婦の肥満や高齢出産、家族歴がある場合などに多くみられます。
4.×
基本的に、食事療法を中心に治療し、血糖コントロールが不良の場合は、インスリン療法を併用しますが、経口血糖降下剤は基本的に使用しません。
5.〇
妊娠糖尿病は、罹患のない女性と比較して、将来的にメタボリックシンドロームや、糖尿病になるリスクが高いです。
妊娠糖尿病とは、妊娠中にはじめて発見、発症した糖の代謝異常です。
妊娠する前からの糖尿病、糖尿病の可能性があると指摘を受けていた場合は妊娠糖尿病ではありません。
妊娠糖尿病は、妊娠するとでるホルモンが、インスリンの働きを弱くすることで発症します。
では、問題をみていきましょう。
× 「空腹時血糖 126㎎/dL以上は、診断基準に含まれません。
【妊娠糖尿病の診断基準】
75g経口ブドウ糖負荷試験の結果、下記の3項目の内、1点以上を満たす場合に診断します。
①空腹時血糖値≧92㎎/dL
②1時間値≧180㎎/dL
③2時間値≧153㎎/dL
× 「HbA1c 6.5%以上」は、診断基準に含まれません。
× 「妊娠糖尿病の家族歴」は、診断基準に含まれません。
2型糖尿病の場合
両親共に糖尿病の場合40~50%の確率で糖尿病を発症しますが、診断基準には含まれません。
× 経口血糖降下薬は使用しません。
妊娠糖尿病、妊娠中の糖尿病治療には、胎児への影響や妊娠の継続のため、飲み薬は使用せずインスリンを使用します。
〇 分娩後の2型糖尿病のリスクになります。
妊娠糖尿病患者の血糖値は、分娩後正常化する場合が多いのですが、将来糖尿病を発症しやすいことが分かっています。
妊娠糖尿病の診断基準は、75g経口ブドウ糖負荷試験の結果、3項目の内一つ以上あてはまれば妊娠糖尿病と診断されます。暗記しましょう。
糖尿病との違い、診断基準も一緒に確認しましょう。
「空腹時血糖 92 mg/dL 以上」が、診断基準に含まれます。
「HbA1c 6.5% 以上」は、「妊娠中の明らかな糖尿病」の診断基準に含まれます。
「妊娠糖尿病の家族歴」は、妊娠糖尿病のリスク要因であるが診断基準には含まれません。
インスリンによって治療します。
正解です。
糖尿病との違い、診断基準も一緒に確認しましょう。
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