管理栄養士の過去問
第36回
午前の部 問43

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問題

第36回 管理栄養士国家試験 午前の部 問43 (訂正依頼・報告はこちら)

食料と環境に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • フードマイレージには、海外から自国までの移動距離は含まれない。
  • 地産地消により、フードマイレージは増加する。
  • わが国のフードマイレージは、米国に比べて低い。
  • 食品ロスとは、本来食べられるにもかかわらず捨てられる食品のことをいう。
  • わが国の家庭における食品ロス率は、15%を超える。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は【4】です。

1.×

フードマイレージは、輸入食品の重量(t)と、輸出国からの距離(km)を乗じたものです。

そのため、海外から輸入したのであれば、自国までの移動距離も含まれます。

2.×

地産地消の推奨は、フードマイレージを「低減」させ、地球温暖化防止につながります。

日本のフードマイレージは、諸外国と比較して高い傾向があるので、より地産地消を推奨していく必要があります。

3.×

日本は食料自給率が低いため、フードマイレージが高くなっています。

諸外国と比較すると、国民1人あたりのフードマイレージは、日本、韓国、イギリスの順で高い値を示しています。

4.

食品ロスとは、本来食べられるにも関わらず、捨てられる食品と定義されています。

もちろん、賞味期限切れによって、廃棄された食品も含みます。

食品ロスの増加は、環境負荷を増大させます。

5.×

食品ロス率は、食品ロスの重量を食品使用重量で除して100をかけた値(%)です。

日本の家庭における食品ロス率は、おおよそ4%以下となっています。

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02

フードマイレージと食品ロスについての記述です。

問題をみていきましょう。

選択肢1. フードマイレージには、海外から自国までの移動距離は含まれない。

× フードマイレージは、食料の輸入量(t)と輸送距離(㎞)を乗じて求めます

選択肢2. 地産地消により、フードマイレージは増加する。

× 地産地消により、フードマイレージは減少します

フードマイレージの計算式には、食料の輸入量と輸送距離が含まれています。

地産地消にした場合、食料の輸入量と輸送距離のどちらの値も減少します。

選択肢3. わが国のフードマイレージは、米国に比べて低い。

× わが国のフードマイレージは、米国に比べて高いです

2001年の調査では、わが国のフードマイレージは、およそ9000億t・㎞、米国のフードマイレージは、およそ3000億t・㎞です。

選択肢4. 食品ロスとは、本来食べられるにもかかわらず捨てられる食品のことをいう。

〇 食品ロスとは、本来食べられるにもかかわらず捨てられる食品のことをいいます。

事業系の食品ロスは、主に規格外品、返品、売れ残り、食べ残しなどで、家庭系の食品ロスは、食べ残し、手つかずの食品、皮のとり過ぎなどが原因です。

選択肢5. わが国の家庭における食品ロス率は、15%を超える。

× わが国の家庭における食品ロス率は、およそ4%です

【食品ロス率】

本来食べられるにもかかわらず、食べ残しなどで廃棄されることを食品ロスといい、食品全体に対する食品ロスの割合を食品ロス率といいます。

まとめ

フードマイレージと食品ロスについて言葉の意味を覚えて、日本が現在抱えている課題を理解しましょう。

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03

フードマイレージと食品ロスについて確認しましょう。

選択肢1. フードマイレージには、海外から自国までの移動距離は含まれない。

フードマイレージには、海外から自国までの移動距離は含まれます。

フードマイレージ=(食料の量)×(輸送距離)

選択肢2. 地産地消により、フードマイレージは増加する。

地産地消により、フードマイレージは減少します。

選択肢3. わが国のフードマイレージは、米国に比べて低い。

わが国のフードマイレージは、米国に比べて高いです。

選択肢4. 食品ロスとは、本来食べられるにもかかわらず捨てられる食品のことをいう。

正解です。

選択肢5. わが国の家庭における食品ロス率は、15%を超える。

わが国の家庭における食品ロス率は、3.7%(平成21年度)になります。

まとめ

フードマイレージと食品ロスについて確認しましょう。

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