管理栄養士の過去問
第36回
午前の部 問48
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問題
第36回 管理栄養士国家試験 午前の部 問48 (訂正依頼・報告はこちら)
油脂類に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 豚脂の融点は、牛脂より高い。
- やし油の飽和脂肪酸の割合は、なたね油より高い。
- ファットスプレッドの油脂含量は、マーガリンより多い。
- サラダ油の製造では、キュアリング処理を行う。
- 硬化油の製造では、不飽和脂肪酸の割合を高める処理を行う。
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この過去問の解説 (3件)
01
正答は【2】です。
1.×
食肉中の脂質の融点は、鶏脂が30℃以下、豚脂が33~46℃、牛脂が40~50℃となります。
一般的に、飽和脂肪酸は融点が高く、不飽和脂肪酸は融点が低いので、脂肪酸の不飽和度が一番低い牛脂が、最も融点が高くなります。
2.〇
やし油の飽和脂肪酸の割合は90%以上に対し、なたね油は7%前後のため、やし油のほうが飽和脂肪酸の割合は高いです。
3.×
ファットスプレッドとは、油脂含有率が80%未満のものをいいます。
マーガリンは油脂含量が80%以上のものをいうので、マーガリンのほうが油脂含量は多いです。
4.×
キュアリング処理とは、サツマイモやかぼちゃなどでよくされている、食材の腐敗を防ぐ処理方法です。
サラダ油の製造では、植物性精製油を0℃以下に保ち、沈殿を除く「ウインタリング方法」が行われます。
5.×
硬化油は、大豆油や魚油など、不飽和脂肪酸を多く含む植物や動物性油脂に、水素を添加し融点を高くして製造します。
マーガリンやショートニングは、硬化油が原料となり製造されています。
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02
油脂類に関する記述です。油脂は種類が多く基本的なことを理解することは重要です。
問題をみていきましょう。
× 豚脂の融点は、牛脂より低いです。
豚脂の融点:40度前後
牛脂の融点:45度前後
〇 やし油の飽和脂肪酸の割合は、なたね油より高いです。
やし油の飽和脂肪酸は100gあたり84g、なたね油の飽和脂肪酸は100gあたり8gです。
× ファットスプレッドの油脂含量は、マーガリンより少ないです。
ファットスプレッドとマーガリンの違いは、油脂を含む割合です。
油脂含有量が80%未満がファットスプレッド、80%以上をマーガリンと呼びます。
× サラダ油の製造では、キュアリング処理は行いません。
キュアリング処理とは、さつま芋などを貯蔵しているときに行う傷が自然に治るような操作のことです。
べに花油やコーン油などの、ろうが多い油にはウインタリング処理を行います。
ウインタリング処理は、油を冷却して低温で固まる成分を析出させて、ろう化して取り除く作業のことです。
× 硬化油の製造では、不飽和脂肪酸の割合を減らす処理を行います。
硬化油の製造では、不飽和脂肪酸の一部を飽和脂肪酸に変化させるので、不飽和脂肪酸の割合が少なくなります。
油脂の融点は料理の食感と密接に関係しています。経験と知識をあわせることで理解が深まると思います。
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03
油脂に関する問題です。実際に調理の中で確認しましょう。
豚脂の融点は、牛脂より低いです。
正解です。
ファットスプレッドの油脂含量は、マーガリンより少ないです。
サラダ油の製造では、ウインタリング処理を行います。
硬化油の製造では、飽和脂肪酸の割合を高める処理(水素付加)を行います。
油脂に関する問題です。実際に調理の中で確認しましょう。
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