管理栄養士の過去問
第36回
午前の部 問57

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問題

第36回 管理栄養士国家試験 午前の部 問57 (訂正依頼・報告はこちら)

食品表示基準に基づく一般用加工食品の表示に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • 消費期限は、未開封で、定められた方法により保存した場合において有効である。
  • 使用した食品添加物は、原材料と明確に区別して表示する。
  • 加工助剤は、食品添加物の表示が免除される。
  • 原材料として食塩を使用していない場合も、食塩相当量の表示が必要である。
  • 原材料として砂糖を使用していない場合は、糖類の含有量にかかわらずノンシュガーと表示することができる。

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この過去問の解説 (5件)

01

食品表示基準とは、2015年4月1日に施行された食品表示法の食品表示ルールです。

選択肢1. 消費期限は、未開封で、定められた方法により保存した場合において有効である。

消費期限とは、未開封のまま、記載された「年月日」までに保存方法を守って保存していた場合に、「安全に食べられる期限」のことです。

選択肢2. 使用した食品添加物は、原材料と明確に区別して表示する。

食品添加物は、それ以外の原材料と分けて記載します。

原材料に占める重量の割合の多いものから順に記載します。

選択肢3. 加工助剤は、食品添加物の表示が免除される。

栄養強化目的で使用される添加物加工助剤及びキャリーオーバーに該当する場合は添加物表示が免除されます。

ただし、添加物表示が免除される場合でも、当該添加物に由来する特定原材料についてのアレルゲン表示は必要になります。

選択肢4. 原材料として食塩を使用していない場合も、食塩相当量の表示が必要である。

熱量(エネルギー量)たんぱく質脂質炭水化物ナトリウムは必ず表示しなければなりません。

ナトリウムについては、食塩相当量で表示されることとなっています。

選択肢5. 原材料として砂糖を使用していない場合は、糖類の含有量にかかわらずノンシュガーと表示することができる。

誤りです。

ノンシュガーとは、砂糖を使用してない場合だけでなく、糖類の含有量が100g当たり0.5g以下(飲料の場合は100ml当たり0.5g以下)の場合でも表示することができます。

まとめ

食品表示には、様々なルールがあります。

・名称

・原材料名

・添加物

・内容量または固形料及び内容総量

・消費期限または賞味期限

・保存の方法

・栄養成分の量及び熱量

・食品関連事業者の氏名又は名称及び住所

・製造所又は加工所の所在地及び製造者又は加工者の氏名又は名称等

それぞれについて理解を深めておきましょう。

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02

正解は 5 です。

砂糖(しょ糖)不使用でかつ食品100ml当たりの糖類が0.5g未満の場合に、

「ノンシュガー」もしくは「無糖」と表示することができます。

これは健康増進法に定められています。

砂糖不使用だけではノンシュガーと表示はできないのです。

1:〇

2:〇

3:〇 加工助剤とは、食品加工の際に使用するが、最終的な食品中の残存量がごく微量であることから、添加物としての表示が免除されます。

加工助剤の代表例としては、豆腐の製造工程中に大豆汁の泡を消す目的で添加する、シリコーン樹脂などが挙げられます。

4:〇

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03

ノンシュガーについては平成7年の栄養改善法で基準が定められましたが、平成8年5月の健康増進法の制定で廃止され、健康増進法の栄養表示基準制度で決められました。

ノンシュガー、シュガーレスと表示されるのは、食品100ml中に糖類が0.5g以下であることとなっています。

ここでいう糖類は、砂糖だけでなく、ブドウ糖や果糖、乳糖などの単糖類や二糖類も含まれます。つまり食物繊維以外の炭水化物すべてを含むのです。

よって、砂糖を使っていないからといって「ノンシュガー」と表記するのは間違っていると言うことです。

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04

容器包装に入れられた一般用加工食品及び添加物には、食品表示基準に基づき、栄養成分の量及び熱量の表示(栄養成分表示)が義務付けられています。食品の安全性が重要視されている今、食品表示基準等についてしっかり理解しておきましょう。

選択肢1. 消費期限は、未開封で、定められた方法により保存した場合において有効である。

正しいです。

生鮮品や弁当・総菜など劣化が速い食品に表示が義務づけられています。

選択肢2. 使用した食品添加物は、原材料と明確に区別して表示する。

正しいです。

使用した食品添加物は原材料名欄とは別に添加物欄を設けて表示します。

選択肢3. 加工助剤は、食品添加物の表示が免除される。

正しいです。

食品に含まれる添加物については栄養強化の目的で使用される添加物、加工助剤及びキャリーオーバーに該当する場合、添加物表示が免除されます。

選択肢4. 原材料として食塩を使用していない場合も、食塩相当量の表示が必要である。

正しいです。

たんぱく質、脂質、炭水化物及び食塩相当量(ナトリウムの量)及び熱量は、必ず表示しなければなりません。

選択肢5. 原材料として砂糖を使用していない場合は、糖類の含有量にかかわらずノンシュガーと表示することができる。

食品中の糖類の含有量が100g中0.5g未満の場合ノンシュガーと表示することができます。

まとめ

食品表示基準についてしっかり理解しておきましょう。

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05

食品表示は、食品表示法によって定められている様々な規定があります。重要なものは数字も含めて覚えておきましょう。

選択肢1. 消費期限は、未開封で、定められた方法により保存した場合において有効である。

消費期限は問文の通りで、定められた方法で保存した場合に安全性を欠くおそれがないと認められる期限を指します。劣化しやすい食品につけられます。

選択肢2. 使用した食品添加物は、原材料と明確に区別して表示する。

加工食品に用いた食品添加物は、改行やスラッシュを用いて明確に区分する必要があります。

選択肢3. 加工助剤は、食品添加物の表示が免除される。

加工助剤とは、加工の過程で使用し最終的な製品では除去されるものを指します。完成前に除去されることから、表示が免除されています。

代表的なものとして、大豆油抽出の使用するヘキサンなどが挙げられます。

選択肢4. 原材料として食塩を使用していない場合も、食塩相当量の表示が必要である。

食塩相当量は義務表示であり、含まれていなくてもその旨を表示する必要があります。

選択肢5. 原材料として砂糖を使用していない場合は、糖類の含有量にかかわらずノンシュガーと表示することができる。

糖類は食品100gまたは100mlあたり0.5g未満である時にノンシュガーと表示することができます。この基準は「糖類」として示されているため、砂糖の他にもブドウ糖やオリゴ糖などを使用した場合はその数値も含まれます。

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