管理栄養士の過去問
第36回
午前の部 問62
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問題
第36回 管理栄養士国家試験 午前の部 問62 (訂正依頼・報告はこちら)
食品の保存に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- グレーズ処理は、pHを低下させる保存法である。
- 青果物の品温を20℃から10℃に下げると、呼吸量は1/2~1/3に抑制される。
- CA貯蔵では、二酸化炭素濃度を15~20%に上昇させる。
- 熱燻法は、冷燻法に比べて保存性が高い。
- 食肉の缶詰の殺菌には、主に低温殺菌が用いられる。
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この過去問の解説 (4件)
01
正解は 2 です。
青果物は収穫後も呼吸を続けていますが、呼吸量が多いほど品質低下が激しいです。
2の通り20℃から10に下げることで呼吸量の減少が認められているので、
品質管理のために温度管理は重要です。
1:グレーズ処理は魚介類などの品質保持に用いられます。
食材の上に薄い氷の膜で覆うことでその食材の酸化を防ぐ効果が得られます。
3:CA貯蔵は野菜や果物の貯蔵に用いられます。
ガス濃度を調節することで青果物の呼吸を抑制し、保存性を高めます。
酸素濃度2~5%、二酸化炭素濃度2~5%とし、
酸素濃度を低くし、二酸化炭素濃度を高めることで呼吸を抑制しています。
4:燻煙は熱燻の場合短時間で仕上げるので食材中の水分量が多く、保存性は低いです。
逆に冷燻は長時間で仕上げるために食材中の水分量が低く、熱燻に比べ保存性が高くなります。
5:食肉の缶詰には長期保存を実現するために加圧加熱殺菌が用いられます。
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02
食品保存や品質管理の方法や特徴について理解を深めましょう。
グレーズ処理は、貯蔵中の乾燥や酸化などの品質の変化を防ぐことが目的です。
水産物の品質保持に有効な包装手段の一つです。
正しいです。
青果物は呼吸が早まるとその分栄養素の分解も進むため、鮮度が落ちていく原因になります。
10℃で10〜30mgCO2/kgの果菜類の呼吸量は、
20℃で約3倍、30℃で約9〜10倍となり、栄養成分が消耗されます。
CA貯蔵とは、温度を低くすることに加え、貯蔵内の大気環境を「低酸素、高二酸化炭素」状態に調整つし、野菜や果物の呼吸を抑制し、品質低下を防ぐ貯蔵方法です。
CA貯蔵では、酸素濃度は2〜5%、二酸化炭素濃度は2〜10%とされています。
熱燻法は、80〜140℃の高温で食材を一気に燻す方法です。
熱燻では水分がしっかり抜けないため、保存性は低いです。
冷燻法は、15〜30℃の低温で燻す方法です。
冷燻は長時間かけて食材の水分を抜くため、長期保存が可能です。
缶詰の殺菌には、120℃以上かつ4分間以上の高温高圧殺菌が用いられます。
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03
グレーズ処理魚介類を凍結前に、表面を氷の幕で覆う処理のことです。
氷の膜(グレーズ)で覆うことで、食品の酸化を防ぐ効果があります。
CA貯蔵は青果類に使われる貯蔵法の一つです。
収穫後も青果は生きており、呼吸を続けています。
呼吸をすることで、エネルギーを使用し、甘みや旨味を失ったり鮮度が悪くなったりします。CA貯蔵は酸素、二酸化炭素、窒素、温度、湿度を調整し、青果の呼吸を最低限まで抑える貯蔵法です。
熱燻法は30~80度で燻す方法です。この方法で食品を燻すと5日間程度の保存がききますが、ほとんど保存性はないと考えましょう。反対に冷燻法は15~30度で燻す方法です。長時間かけて燻していきますので水分が抜け、長期保存が可能となります。
食肉の缶詰の殺菌には低温殺菌ではなく加圧加熱殺菌法が用いられます。
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04
グレーズ処理は食品を氷の薄い膜で覆うことで、食品の表面の乾燥を防ぎ、主に水産物において新鮮さを保つことができます。
青果物の品温を10℃下げると、呼吸の速度が約半分に抑制されます。
正しいです。
CA貯蔵は酸素を減らして二酸化炭素を増やします。
熱燻法は保存性はほとんどありません。
80度以上の高温で1時間程度の短時間、スモークする方法を熱燻法といいます。
食肉の缶詰の殺菌には120℃4分間以上の高温で加熱殺菌されます。
それぞれの食品の保存方法について理解しておきましょう。
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