管理栄養士の過去問
第36回
午後の部 問106

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問題

第36回 管理栄養士国家試験 午後の部 問106 (訂正依頼・報告はこちら)

産院の「プレママ教室」において、適正な体重増加に向けて、参加者のグループダイナミクス効果が期待できる取組である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
  • 産院に通う出産経験者の体験談を聞いてもらう。
  • 教室の修了生に参加してもらい、個別に参加者の相談に乗ってもらう。
  • 参加者同士で、行動目標の実践に向けた話し合いをしてもらう。
  • 各参加者に行動目標を自己決定させ、取り組んでもらう。

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この過去問の解説 (4件)

01

解答は【3】です。

グループダイナミクスとは、自助集団による活動において、メンバー同士がお互いに刺激しあい、高めあうことで生じるものです。

栄養教育においては、グループ学習などで得られる学習効果のことを示します。

1.×

体験談を聞くだけでは、グループダイナミクスは生じません。

2.×

個別の相談では、グループダイナミクスは生じません。

3.

最も適切です。

参加者同士で問題を共有し、解決策や目標を決定するように促すと、グループダイナミクスが生まれます。

4.×

「各」参加者になので、個人を対象としているので、異なります。

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02

グループダイナミクスとは…

集団で何かを取り組む際に、メンバー同士でお互いに刺激し合い、高め合っていくことであり、栄養教育においてはグループ学習で得られるような学習効果のことを指します。

1 .産院に通う出産経験者の体験談を聞いてもらう。

 ✖⇒体験談を聞くだけではあくまで個人内の学習効果に限られるためふさわしくないと考えられます。

2 .教室の修了生に参加してもらい、個別に参加者の相談に乗ってもらう。

 ✖⇒あくまで個人内の学習効果に限られるためふさわしくないと考えられます。

3 .参加者同士で、行動目標の実践に向けた話し合いをしてもらう。

 ⇒話し合いをすることで、 互いに刺激し合い高め合っていくことにつながりやすいため、本選択肢はふさわしいと考えられます。

4 .各参加者に行動目標を自己決定させ、取り組んでもらう。

 ✖⇒参加者全員が同様の行為をしているため一見グループで実践しているように見えますが、あくまで行動は個人内で完結してしまうため、ふさわしくないと考えられます。

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03

グループダイナミクス(集団力学)とは、人の行動や考えは集団から影響を受けると同時に、集団に対しても影響を与えるという集団特性のことです。

 

グループダイナミクスの考えを取り入れた栄養教育は、メンバー同士の相互作用を活用した働きかけが有効です。

この問題は、メンバー同士が互いに意見を交換できる取り組みがなされている様子が分かる文章が答えになります。

 

選択肢1. 産院に通う出産経験者の体験談を聞いてもらう。

✖ 「産院に通う出産経験者の体験談を聞いてもらう」は、個別の活動のため、グループダイナミクス効果が期待できる取り組みではありません。

 

選択肢2. 教室の修了生に参加してもらい、個別に参加者の相談に乗ってもらう。

✖ 「教室の修了生に参加してもらい、個別に参加者の相談に乗ってもらう」は、個別の活動のため、グループダイナミクス効果が期待できる取り組みではありません。

選択肢3. 参加者同士で、行動目標の実践に向けた話し合いをしてもらう。

〇 「参加者同士で、行動目標の実践に向けた話し合いをしてもらう」は、参加者同士で話し合いを行っているので、グループダイナミクス効果が期待できる取り組みです。

選択肢4. 各参加者に行動目標を自己決定させ、取り組んでもらう。

✖ 「各参加者に行動目標を自己決定させ、取り組んでもらう」は、個別の活動なので、グループダイナミクス効果が期待できる取り組みではありません。

まとめ

グループダイナミクス効果が期待できる取り組みを問う問題は、個別の活動なのか、参加者同士が互いに話し合いを行っているのかを文章から読み取ると判断しやすいでしょう。

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04

グループダイナミクスは、参加者同士が問題や体験を共有し、互いに刺激し合い、高め合うことで生じる学習効果のことを指します。

グループダイナミクスの利点として、共感安心を得られることが挙げられます。

選択肢1. 産院に通う出産経験者の体験談を聞いてもらう。

体験談を聞いてもらうだけでは、グループダイナミクスは引き出せません。

選択肢2. 教室の修了生に参加してもらい、個別に参加者の相談に乗ってもらう。

個別相談では、グループダイナミクスは引き出せません。

選択肢3. 参加者同士で、行動目標の実践に向けた話し合いをしてもらう。

参加者同士で話し合うことは、グループダイナミクスを引き出すことに繋がります。

選択肢4. 各参加者に行動目標を自己決定させ、取り組んでもらう。

個人の取り組みであり、グループダイナミクスは引き出せません。

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