管理栄養士の過去問
第36回
午後の部 問109
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第36回 管理栄養士国家試験 午後の部 問109 (訂正依頼・報告はこちら)
減量したいと考え始めた肥満女性に、栄養教育を行うことになった。減量の達成に向けて、優先的に設定すべき行動目標である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 肥満を改善できた同僚の話を聞く。
- 昼食は、社員食堂でヘルシーメニューを選ぶ。
- 毎日、栄養計算して食事を準備する。
- 毎日、体重を測る。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (4件)
01
正解(4)
行動目標とは、結果目標を達成するために、必要である食習慣の改善等に関わる目標です。比較的短期間で具体的な目標であることが特徴です。
また本設問では、「優先的に」設定すべきという点が重要です。すべて行動目標として掲げるに相応しいものですが、「優先的に」という点に着目して考えていくと、まず自分の体重を知るという初歩的な(4)の行動目標が最もふさわしく、対象者も最も取り掛かりやすい行動目標であると考えられます。
参考になった数13
この解説の修正を提案する
02
解答は【4】です。
行動目標とは、知識の理解、解釈を経て、行動変容あるいは新たな行動に取り組もうとする態度形成を高めたうえで、行動に必要なスキルの習得から行動の定着へと進めていく重要な段階です。
また、優先順位を決定する要因としては、
①早急に解決が必要と判断されるもの
②対象者が実践しやすいもの
③測定可能であるもの
④対象者に経済的、労力的な負担が少ないもの
⑤対象者のニーズが高いもの
⑥教育効果ができるだけ早く現れやすいもの
⑦関係機関の協力が得られやすいもの
などなどがあります。
1.×
これは、知識の理解の段階なので、適切ではありません。
2.×
教育効果に影響が現れるのに時間がかかるので、不適切です。
3.×
対象者の負担がかかり、実践を継続することが難しいので、不適切です。
4.〇
対象者が実践しやすく、測定可能なので、最も適切です。
参考になった数7
この解説の修正を提案する
03
【行動目標とは】
栄養教育には最終的に達成したい結果目標があり、行動目標は結果目標を達成させるために必要な具体的生活習慣上の目標のことです。
【行動目標の設定】
行動目標は、いつ、だれが、何を、どう行うかを明確に設定します。
【優先的に設定すべき行動目標とは】
行動目標は、心理的、時間的、身体的、金銭的に負担が生じる可能性や努力が必要な場合があります。ですから、日常生活の中で頻度高く取り入れやすいこと、少ない努力で達成されること、自己効力感が高められることを優先的に設定します。
今回の「減量したいと考え始めた肥満女性」は、現状を把握し、具体的な減量目標を決めるための行動が優先されます。
✖ 「肥満を改善できた同僚の話を聞く」だけでは具体的な行動にはならないので、優先的に設定すべき行動目標ではありません。
✖ 「昼食は、社員食堂でヘルシーメニューを選ぶ」は、社員食堂利用者限定なので、優先的に設定したい行動目標ではありません。
✖ 「毎日、栄養計算して食事を準備する」は、心理的、時間的負担が大きいので、優先的に設定したい行動目標ではありません。
〇 「毎日、体重を測る」は、体重計に乗って測るという少しの努力で実現可能なので、優先的に設定したい行動目標です。
問題の答えには、最も簡単に実践しやすい行動目標(=優先度の高い)を選ぶと良いでしょう。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
04
栄養教育の目標設定には以下の5つの目標があります。
〈結果目標〉
最終的に達成したい目標
〈行動目標〉
結果目標を達成するために必要な食習慣改善に関する目標
〈学習目標〉
行動目標を達成するために必要な知識や態度、技術を得るための目標
〈環境目標〉
行動目標を達成するために必要な食環境、周囲の支援または社会環境を整えるための目標
〈実施目標〉
学習目標や環境目標を達成するためのより具体的な目標
学習目標に該当します。
行動目標に該当しますが、減量したいと考え始めた段階において最も適切とは言えません。
行動目標に該当しますが、減量したいと考え始めた段階において最も適切とは言えません。
減量したいと考え始めた段階において、最も実践しやすい行動目標であると考えられます。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問108)へ
第36回問題一覧
次の問題(問110)へ