管理栄養士の過去問
第36回
午後の部 問122
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問題
第36回 管理栄養士国家試験 午後の部 問122 (訂正依頼・報告はこちら)
胃食道逆流症の栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- 少量頻回食を勧める。
- 揚げ物の摂取を勧める。
- 酸味の強い柑橘類の摂取を勧める。
- 食後すぐに仰臥位をとることを勧める。
- 食後すぐに前屈姿勢をとることを勧める。
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この過去問の解説 (4件)
01
解答は【1】です。
胃食道逆流症(逆流性食道炎)は、胃内容物の食道内逆流により起こる、不快な症状や合併症です。
悪性疾患ではありませんが、食欲不振や睡眠障害など、QOLの低下がみられる疾患です。
1.〇
少量頻回食を勧めます。
一度に多くを食べると、一過性の下部食道括約筋(LES)の弛緩を起こしやすいので注意が必要です。
不快症状の出ない食品や調理法を探し、規則正しい食生活を確保することも重要です。
2.×
揚げ物の摂取は勧めません。
胃内停滞時間の長い脂質の摂取は、控えるようにします。
3.×
下部食道括約筋(LES)の弛緩を誘発させやすい柑橘類、甘味・酸味、チョコレートなどの摂取は控えるようにします。
4.×
食後はすぐに、仰臥位にならないようにします。
さらに、衣服での腹部周りの締め付けや、内臓肥満による腹圧の上昇を避ける必要があります。
5.×
前屈姿勢や猫背、食事直後に横になると、胃の噴門機能を超える腹圧の上昇が起こり、逆流が生じます。
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02
1 .少量頻回食を勧める。
〇⇒胃に入った食物の逆流を防ぐために、食事は少量頻回食が望ましいです。
2 .揚げ物の摂取を勧める。
✖⇒揚げ物などの高脂肪食は、胃排出遅延を引き起こし、胃内容物の逆流に起因する可能性があるため避けることが重要です。
3 .酸味の強い柑橘類の摂取を勧める。
✖⇒酸味の強い柑橘類などの果物は、LES圧(下部食道括約筋圧)の低下を引き起こし、胃内容物の逆流に起因する可能性があるため避けることが重要です。
4 .食後すぐに仰臥位をとることを勧める。
✖⇒胃内容物の逆流を防ぐため、食後は上体をできるだけ起こしておくことが望ましいです。
5 .食後すぐに前屈姿勢をとることを勧める。
✖⇒前屈姿勢は腹圧を高め、胃内容物の逆流に起因する可能性があるため避けることが重要です。(コルセットやガードルの着用も避ける必要があります。)
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03
胃食道逆流症は、胃酸や胃の内容物が食道に逆流することで、不快な症状や合併症がおきてしまう病態のことです。
主な原因:下部食道括約筋圧の低下、胃酸分泌亢進、腹圧の上昇など
症状:食後や食間に胸やけ、呑酸、心窩部痛、悪心
食事療法:胃内容物の逆流を防ぐために、下部食道括約筋圧の低下や胃排出遅延をおこす要因を避けること。
下部食道括約筋圧の低下を引き起こすもの
・酸味の強い果物・刺激のある香辛料・炭酸飲料
・アルコール・チョコレート・カフェイン・喫煙
・右側臥位
胃排出遅延を引き起こすもの
・アルコール・チョコレート・カフェイン・喫煙
・高脂肪食・甘い菓子など・右側臥位・仰臥位
・食事は少量頻回、食後は上体を起こしておくことが望ましいです。
・腹圧を高めることや、前屈する姿勢を長く続けることを避けます。
〇 少量頻回を勧めます。
逆流を防ぐために、少量頻回の食事を勧めます。
✖ 揚げ物の摂取は勧めません。
高脂肪食は、消化に時間がかかり、食物が長時間胃に残ることで逆流を誘発します。
✖ 酸味の強い柑橘類の摂取を勧めません。
酸味の強い柑橘類の摂取は、胃の粘膜を刺激して胸やけなどの原因になります。
✖ 食後すぐに仰臥位をとることは勧めません。
食後すぐに仰臥位をとると、逆流をおこしやすくなります。
✖ 食後すぐに前屈姿勢をとることを勧めません。
食後すぐに前屈姿勢をとると腹圧があがり、逆流がおこりやすこなります。
胃食道逆流症の食事療法は、患者さんから質問されることが多いので、しっかりと覚えて適切なアドバイスができるようになりましょう。
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04
胃食道逆流症の食事療法では、胃内容物の逆流を防ぐために、LES圧の低下や胃排出遅延を引き起こす要因を避けることが重要です。
正解です。
胃に入った食物の逆流を防ぐために、食事は少量頻回食とします。
揚げ物など脂肪分の多い食事は胃に負担がかかるため控えます。
柑橘類など酸味の強い食事は胃に刺激を与えるため控えます。
胃に入った食物の逆流を防ぐために、食後は上体をできるだけ起こしておくことが望ましいです。
食後は腹圧を高める前屈する姿勢をとることやコルセットやガードルの使用を控えます。
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