管理栄養士の過去問 第36回 午後の部 問139
この過去問の解説 (3件)
1 .フードバランスシート(食料需給表)の作成は、国連世界食糧計画(WFP)の作成の手引きに準拠している。
✖⇒国際連合食糧農業機関(FAO)の作成の手引きに準拠して農林水産省が毎年度作成しています。
また、国連世界食糧計画(WFP)は、世界の飢餓と闘い、緊急時に食糧援助を行い、また世界の国々が栄養状態を改善し、危機を乗り越える力を築けるようにする主要な人道機関であるとされています。
☆WFPの事業の2/3は紛争地域で行われていると説明されており、現在の世界情勢を鑑みるに次年度の国家試験対策では把握しておくべき機関であると考えます。
2 .品目別食料自給率は、各品目における自給率を重量ベースで算出している。
〇 正解です
3 .わが国の食料自給率(カロリーベース)は、先進諸国の中で高水準である。
✖⇒カロリーベースの食糧自給率は令和2年度37%であり、カナダ266%やオーストラリア200%と比較すると高水準とはいえません。ただし、生産額ベースでは67%では高水準とはいえませんがドイツやイギリスと肩を並べる水準です。
4 .食料品が入手困難となる社会状況を、フードファディズムという。
✖⇒フードデザートという。(デザートdesert=砂漠)
フードファディズムとは、食品や栄養が健康や病気に与える影響を過大に評価したり信じたりすることを言います。例えば過去に、バナナダイエットがテレビで紹介された次の日、スーパーからバナナがなくなることがありました。
5 .食料自給率の向上に向けた取組として、スマート・ライフ・プロジェクトがある。
✖⇒フード・アクション・ニッポンがあります。農林水産省が実施しており、民間企業・団体・行政棟が一体となって推進する、国産農林水産物の消費拡大の取り組みとされています。
また、スマート・ライフ・プロジェクトは、厚生労働省が実施しており、「健康寿命をのばそう」をスローガンに、国民全体が人生の最後まで元気に楽しみながら健康な毎日を送ることを目標とした国民運動とされています。
☆「ライフ」という言葉が入っていることを特徴に、食に限らず人生・健康寿命という幅広いテーマで活動していることがポイントです。
今回の問題のように、食関係に限定したような取り組みとしてスマート・ライフ・プロジェクトが挙げられていたら選択肢から除外しましょう。
解答は【2】です。
1.×
フードバランスシート(食料需給表)は、農林水産省が「FAO(国際連合食糧農業機関)」の手引きに準拠して、1960(昭和35)年より毎年作成しています。
2.〇
品目別自給率の算出は、
「自給率 = 国内生産量 / 国内消費仕向量 × 100(重量ベース)」 で求められます。
3.×
日本の食料自給率は、世界の先進国の中で最低水準です。
先進国の中では、カナダやオーストラリアが高水準となっています。
4.×
食料品が入手困難となる社会状況は、「フードデザート(食の砂漠)問題」と呼ばれています。
過疎地域だけではなく都市部でも、高齢者を中心の食料品の買い物や飲食において、不便や苦労を感じる消費者が増加する社会状況のことです。
「フードファディズム」とは、特定の食品の誇大信奉をもたらすことです。
5.×
「スマート・ライフ・プロジェクト」とは、健康寿命を延ばしましょうをスローガンに、国民全体が人生の最後まで元気に健康で楽しく毎日が送れることを目標とした、厚生労働省の国民運動のことです。
食料自給率の向上に向けた取組は、「フード・アクション・ニッポン」です。
農林水産省によって、2007年10月に立ち上げられました。
食品の生産と流通、消費に関して確認しましょう。
フードバランスシート(食料需給表)の作成は、国連食糧農業機関(FAO)の作成の手引きに準拠しています。
正解です。
わが国の食料自給率(カロリーベース)は、先進諸国の中で低水準です。
食料品が入手困難となる社会状況を、フードデザートといいいます。
スマート・ライフ・プロジェクトは国民全体が人生の最後まで元気に健康で楽しく毎日が送れることを目標とした取り組みです。
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