管理栄養士の過去問 第36回 午後の部 問146
この過去問の解説 (3件)
解答は【2】です。
1.×
個人内変動とは、集団内ではなく、個人の中での摂取量のゆれです。
ある特殊な行事のために食べ方が変わる場合もあるし、季節によって手に入れる食材が変わるために、摂取状態がかわる場合もあります。
2.〇
最も代表的な個人内変動は、日によって食べる物が異なるという日間変動です。
食事調査によって把握した個人の習慣的な食事量は、日間変動が大きく、大きな測定誤差が含まれた値であるという認識が必要です。
3.×
系統誤差とは、真の値から一定方向にずれたものを測定してしまうことによって生じる測定誤差です。
系統誤差は、調査日数や調査人数を増やしても、真の値に近づくことはできません。
4.×
偶然誤差とは、偶然におきるばらつきによって生じる測定誤差です。
調査日数や調査人数を増やし、その平均をとることにより真の値に近づくことができます。
5.×
過少申告(実際よりも少なく申告されること)の程度は、肥満者の対象者ほど大きいとされています。
1 .個人内変動は、集団内における個人の違いを示す。
✖⇒個人内変動は、対象者個人の日々の食事摂取量差(=日間変動)などを指します。
また、集団内における個人の違いは個人内変動ではなく、個人間変動といいます。
2 .日間変動は、個人内変動の1つである。
〇⇒(1)で説明と同様です。
3 .系統誤差は、調査日数を増やすことで小さくすることができる。
✖⇒偶然誤差は、調査日数を増やすことで小さくすることができます。
*詳しい誤差の説明は下記に記載します。
4 .偶然誤差とは、結果が真の値から一定方向へずれることをいう。
✖⇒系統誤差は、結果が*真の値から一定方向へずれることをいいます。
*詳しい誤差の説明は下記に記載します。
5 .過小申告の程度は、BMIが低い者ほど大きい
✖⇒過小申告の程度は、BMIが高い者ほど大きい傾向があるとされています。
あくまで一例ですが、肥満傾向の方が食べたお菓子やジュースを食べていないこととして減らしてしまうような状況を想像すると理解しやすいと思います。
また、BMIが低い者ほど過大申告の程度が大きい傾向があるとされています。
つまり同様に一例として、やせ傾向の方が食べるべきエネルギー量を食べられず、過大申告している状況を想像すると理解しやすいと思います。※もちろんすべての方に当てはまるわけではありませんのでご了承ください。
~誤差について~
*系統誤差…(例えば栄養素量などの)測定方法や、測定対象者の選び方から生じる誤差で、規則性があるといえます。この規則性が「*真の値から一定方向へずれる」に関連していると考えられます。
*偶然誤差…文字通り、偶然に生じる誤差です。調査日数を増やしていけば、偶然が起こった結果よりも起こらなかった結果の方が増えていくはずですので、偶然誤差を少なくすることが可能だと考えられます。
食事調査における食事摂取量の変動と誤差について確認していきましょう。
個人内変動は、個人内における個人の違いを示します。
正解です。
偶然誤差は、調査日数を増やすことで小さくすることができます。
系統誤差とは、結果が真の値から一定方向へずれることをいいます。
過小申告の程度は、BMI が高い者ほど大きいです。
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