管理栄養士の過去問
第36回
午後の部 問149

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第36回 管理栄養士国家試験 午後の部 問149 (訂正依頼・報告はこちら)

公衆栄養マネジメントに関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • プリシード・プロシードモデルの最終目標は、栄養状態の改善である。
  • 目的設定型アプローチでは、目指す姿を住民参加によって検討する。
  • コミュニティオーガニゼーションの推進には、住民の主体的な活動が必要である。
  • パブリックコメントでは、住民の意見を公募する。
  • 地域の社会資源には、町内会が含まれる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

解答は【1】です。

1.×

プリシード・プロシードモデルは、ヘルスプロモーション活動の展開のためのモデルです。

最終目標は、栄養状態の改善ではなく、QOLを最終目標として、QOLに影響を及ぼす健康問題を抽出し、目標を設定します。

2.

対象となる地域の住民の参加が非常に重要です。

3.

ある地域の住民が、何らかの問題を解決してその目標を達成すると同時に、その過程を通じて、住民の組織化を進めていくことをコミュニティーオーガナイゼーションといいます。

これは、プログラムの推進に重要な役割を担います。

4.

住民の意見を反映させる方法として、計画途中でのパブリックコメント、市民説明会(タウンミーティング)の実施などの施策や、公募などによる住民参加がなされています。

5.

代表的な地域の社会資源は、下記のようにたくさんあります。

 ・保健所、保健センター

 ・病院、診療所

 ・教育委員会、幼稚園、小中高等学校、大学、専門学校

 ・図書館、生涯学習センター

参考になった数8

02

(1)プリシード・プロシードモデルの最終目標は、QOL(生活の質)(を向上させること)である。

【ポイント】

プリシード・プロシードモデルの第一から第九段階を復習しましょう。

特に国家試験では、プロシードの第六段階から第九段階までが様々な問われ方で出題される傾向にありますので、よく確認しておくことをおすすめします。

栄養状態の改善は、QOLと同様の第九段階:結果評価にあたる健康に当てはまると考えられますが、健康はQOLの資源として位置づけられているため最終目標とは言えません。

*補足

〈プリシード〉

第一段階:社会診断

第二段階:疫学診断

第三段階:行動・環境診断

第四段階:教育・組織診断

第五段階:運営・政策診断

〈プロシード〉

第六段階:実施

第七段階:経過評価

第八段階:影響評価

第九段階:結果評価

各段階での要因や因子なども、プリシード・プロシードモデルの図を確認しながら覚えていきましょう。

※プリシード・プロシードモデルは日本名でMIDORIモデルとも言います。

参考になった数7

03

集団や社会の行動変容に関する理論についての問題です。

行動科学や行動理論に関して確認しておきましょう。

選択肢1. プリシード・プロシードモデルの最終目標は、栄養状態の改善である。

×

プリシード・プロシードモデルの最終目標は、QOL(生活の質)の改善です。

選択肢2. 目的設定型アプローチでは、目指す姿を住民参加によって検討する。

目的設定型アプローチでは、目指す方向性を参加住民や専門家が一緒に検討します。

選択肢3. コミュニティオーガニゼーションの推進には、住民の主体的な活動が必要である。

コミュニティオーガニゼーションのなかで、住民やその関係者が共通する課題を認識し、

その解決や改善に取り組みます。

選択肢4. パブリックコメントでは、住民の意見を公募する。

パブリックコメントとは、公平さを保つため広く住民の意見を募ります。

選択肢5. 地域の社会資源には、町内会が含まれる。

町内会は地域の社会資源に含まれます。

医療、教育、就労、暮らしや、高齢者、福祉、保育機関など幅広く存在します。

まとめ

プリシード・プロシードモデル第1~4段階のプリシード、第5~8段階のプロシード(実施、プロセス、評価、影響評価、結果評価)からなります。

それぞれの診断などしっかり確認しておきましょう。

参考になった数1