管理栄養士の過去問 第36回 午後の部 問151
この過去問の解説 (3件)
【問題解説】
1) 肥満者(BMI 25kg/m2以上)の割合
2) 脂質異常症の者の割合
⇒肥満の改善を確認できる指標であるため、結果評価だと考えられます。
3) 主食・主菜・副菜がそろった食事をする者の割合
4) 食品購入時に栄養成分表示を見る者の割合
⇒プログラムを実行したことで影響を受けた行動であるため、影響評価だと考えられます。
5) プログラムに継続して参加した者の割合
⇒プログラムを実行すると同時に評価することができる指標であるため、経過評価だと考えられます。
よって(5)が正解です。
【補足】
プリシード・プロシードモデルの第一から第九段階までを復習してみましょう。
本設問では、経過評価・影響評価・結果評価の第七から第九段階までを判断する能力が問われていますね。
中でも、経過評価と影響評価は類似しているように感じる選択肢が多い傾向にありますので、特徴をつかんで解き進めていきましょう。
【特徴】
・経過評価は、プログラムを実行すると同時に評価が始まります。
・影響評価は、プログラムを実行したことによる影響を受けた、準備・強化・実現等の要因や実際の行動の変化等で評価を行います。
・結果評価は、プログラムを実行したことで本来の目的(本設問でいえば肥満の改善)に直接どのような結果をもたらしたかを評価します。
プログラム実施に対する評価は、PDCAサイクルに当てはめて考えます。
①計画(Plan)→企画評価
プログラムの企画段階で決定した事項が適切だったかを評価します。具体的な内容としては、対象者の抽出方法、プログラム実施内容、最終的な評価項目などが挙げられます。
②実行(Do)→経過評価
プログラム実施中の参加者の反応を評価します。具体的には、参加者数、参加率、満足度、運営状況などが挙げられます。
③評価(Check)→影響評価→結果評価 (→④改善(Action))
プログラム実施後の参加者の変化を評価します。中でも影響評価は短期間でわかる指標、結果評価は長期間でわかる指標を用いて行います。具体的には、影響評価は参加者の意識・行動・技術など、結果評価は生化学検査項目や身体計測値などの客観的数値、疾病の罹患率・死亡率などが挙げられます。
→【×】 結果評価
→【×】 結果評価
→【×】 影響評価
→【×】 影響評価
→【○】 経過評価
プリシード・プロシードモデルは、対象者のQOLの向上を最終目標としています。
第1段階から第9段階で構成されています。
肥満者(BMI 25kg/m2以上)の割合は結果評価にあたります。
脂質異常症の者の割合は結果評価にあたります。
主食・主菜・副菜がそろった食事をする者の割合は影響評価にあたります。
食品購入時に栄養成分表示を見る者の割合は影響評価にあたります。
プログラムに継続して参加した者の割合は経過評価にあたります。
経過評価とは、「計画されたプログラムがどのように実行されたか」の評価です。
結果評価とは、「プログラムの実施によって、栄養状態や健康状態が改善されたか」の評価です。
影響評価とは、「個人の行動や周囲の人びとに対してどのような影響を及ぼしているか」の評価です。
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