管理栄養士の過去問
第36回
午後の部 問170

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問題

第36回 管理栄養士国家試験 午後の部 問170 (訂正依頼・報告はこちら)

給食施設におけるHACCPシステムに関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • HACCPシステムは、危害発生後の状況を分析することを目的とする。
  • HACCPシステムによる衛生管理の前提条件として、一般的衛生管理プログラムを整備する。
  • HACCPチームは、外部の専門家のみで編成する。
  • 危害分析(HA)は、原材料の購入から利用者が喫食を終えるまでを対象とする。
  • HACCPプランの検証のために、重要管理点(CCP)を設定する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、「HACCPシステムによる衛生管理の前提条件として、一般的衛生管理プログラムを整備する。」です。

選択肢1. HACCPシステムは、危害発生後の状況を分析することを目的とする。

→【×】HACCPとは、危害要因(ハザード)を把握した上で、全工程中に危害要因を除去または軽減させるために重要な工程を管理し、安全性を確保するための衛生管理の手法です。つまり危害発生前の対策であり、危害発生後の分析ではありません。

選択肢2. HACCPシステムによる衛生管理の前提条件として、一般的衛生管理プログラムを整備する。

→【〇】

選択肢3. HACCPチームは、外部の専門家のみで編成する。

→【×】各部門から担当者を集めてチームを編成します。専門的知識を持った人がおらず運営に支障をきたす場合には外部の専門家を招くこともあります。

選択肢4. 危害分析(HA)は、原材料の購入から利用者が喫食を終えるまでを対象とする。

【×】危害分析とは、製造工程ごとに潜む危害要因を分析します。製造工程ごとということなので、調理工程を対象とします。

選択肢5. HACCPプランの検証のために、重要管理点(CCP)を設定する。

【×】製品の安全性を確保するために作成するものがHACCPプランであり、その内訳が危害分析(HA)と重要管理点(CCP)です。つまり重要管理点(CCP)はHACCPプランの検証のために設定されるものではありません。

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02

HACCPとは、食品の生産から加工、流通、消費に至るまでのすべての工程において、予測される危害を分析し、防止するための重要管理点を設定して継続的に監視・記録を行うことで危害の発生を未然に防ごうというものです。

選択肢1. HACCPシステムは、危害発生後の状況を分析することを目的とする。

不適切です。

危害発生後の状況を分析するのではなく、危害の発生を未然に防ごうというものです。

選択肢2. HACCPシステムによる衛生管理の前提条件として、一般的衛生管理プログラムを整備する。

適切です。

衛生管理の前提条件として、一般的衛生管理プログラムを整備します。

選択肢3. HACCPチームは、外部の専門家のみで編成する。

不適切です。

HACCPチームは、各部門から担当者を集めて編成されます。

選択肢4. 危害分析(HA)は、原材料の購入から利用者が喫食を終えるまでを対象とする。

不適切です。

危害分析(HA)は、原材料の購入から最終製品に至る一連の工程の中で、発生するおそれのある危害の発生条件や内容、程度を明らかにします。

利用者が喫食を終えるまでを対象とはしていません。

選択肢5. HACCPプランの検証のために、重要管理点(CCP)を設定する。

不適切です。

危害分析により特定された危害の除去、一般的な衛生管理では制御できない危害を防止するために必要な重要管理点(CCP)を設定します。

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03

①× HACCPシステムは、危害が発生する恐れのあることを分析することを目的としています。

②○ 

③× HACCPチームは、食事を作るうえで必要な情報を集めるため、各部門から担当者を集めて編成されます。

④× 危害分析は、調理過程で起こりうる危害について管理手順を作成します。

⑤× 重要管理点(CCP)とは、食品からリスクを取り除くために特に管理すべきであると科学的根拠をもとに決定された工程のことです。ですから、HACCPプランの検証のためとは言えません。

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