管理栄養士の過去問
第36回
午後の部 問181

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問題

第36回 管理栄養士国家試験 午後の部 問181 (訂正依頼・報告はこちら)

K透析クリニックに勤務する管理栄養士である。
患者は、47歳、女性。糖尿病腎症により、週3回の血液透析を行うため通院している。
身長150cm、ドライウエイト50kg、標準体重50kg、尿量200mL/日、透析間体重増加量4kg(中2日)。透析前の血液検査値は、HbA1c 7.6%、尿素窒素53mg/dL、クレアチニン8.5mg/dL、ナトリウム139mEq/L、カリウム4.8mEq/L、リン4.8mg/dL。普段の食事内容を聞き取った(表1)。

この設問は、<前問>の続きの設問となります。

まず取り組んでもらう具体的な内容を伝えた。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
問題文の画像
  • ごはんは、毎食、半分量にしましょう。
  • 主菜の肉や魚は、半分量にしましょう。
  • 生野菜サラダの代わりに、野菜は煮物にしましょう。
  • 飲み物のお茶やコーヒーは、半分量にしましょう。

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この過去問の解説 (3件)

01

透析の際は水分管理が最も重要となります。その他の栄養素については、検査値をモニタリングしながら管理していきます。

選択肢1. ごはんは、毎食、半分量にしましょう。

食事記録を見ると、ごはんを過剰に摂取しているわけではありません。また、エネルギー制限を行う必要もないため当てはまりません。

選択肢2. 主菜の肉や魚は、半分量にしましょう。

たんぱく制限を必要としますが、半分量まで減らすと逆にたんぱく不足に陥る恐れがあるため、当てはまりません。

選択肢3. 生野菜サラダの代わりに、野菜は煮物にしましょう。

カリウムが過剰になっている場合はカリウム制限のために生野菜の摂取を制限しますが、今回は必要ないため当てはまりません。

選択肢4. 飲み物のお茶やコーヒーは、半分量にしましょう。

透析を行っている場合は水分量は極力減らす必要があるため、これが正解です。

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02

①× エネルギー量は制限する必要ありません。

②× たんぱく質は制限しますが、半分にまで少なくする必要はありません。

③× カリウムは制限しますが煮物にすると塩分摂取量が増えてしまいますので今回は不正答となります。

④○ 血液透析行うということなので水分制限を行わなければなりません。

参考になった数4

03

<前問>にもあったように、この患者の改善すべき点は水分量です。

透析患者の食事療法を理解し、解いていく必要があります。

選択肢1. ごはんは、毎食、半分量にしましょう。

不適切です。

この患者のごはんの摂取量は1食小茶碗1杯と、多くありません。

また、エネルギー制限の必要もないため、ごはんの量を半分量にすることは適していません。

選択肢2. 主菜の肉や魚は、半分量にしましょう。

不適切です。

肉、魚からのたんぱく質はバランスよく取れていると考えられます。

これ以上たんぱく質制限をする必要がないと考えられるため、半分量にすることは適していません。

選択肢3. 生野菜サラダの代わりに、野菜は煮物にしましょう。

不適切です。

透析患者にカリウム制限は必要ですが、朝食のフルーツは缶詰を使用しており、昼食も煮物で野菜を摂取しています。

カリウムの数値も基準値であるため、制限する必要はないと考えられます。

選択肢4. 飲み物のお茶やコーヒーは、半分量にしましょう。

適切です。

血液透析患者の水分量はできるだけ少なくしなければなりません。

3食の食事に加え、間食2回でも水分摂取をしているため、半分量に減らすことは適切であると考えられます。

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