管理栄養士の過去問 第37回 午前の部 問4
この過去問の解説 (3件)
この問題では、表から何が読み取れるか理解することが大切です。
また、指標を算出するためにはどのようなデーターが必要かを把握しておくことも重要になります。
この表から、子育てしやすい環境であるかの情報は読み取れません。
この表から、晩婚化の影響によるものかについての情報は読み取れません。
総再生産率とは、一人の女性が一生に産む女児の数のことです。
女児の生まれた人数のデータが必要になります。
総再生産率 = 母の年齢別出生率/年齢別女子人口 で求められます。
女児の生まれた人数のデータが読み取れないため、総再生産率は求められません。
純再生産率とは、総再生産率について母親の死亡率を考慮したもののことです。
この表からは総再生産率を求めることができない上に、死亡率のデータも不明なため、純再生産率も求めることができません。
合計特殊出生率とは、15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計したものです。
A地域では1.211、B地域では1.318となっているため、B地域の方が高いことが分かります。
数値の読み取り、人口動態数値に関する問題です。
「どの数値が」「どのように求められ」「何を表しているか」をしっかり確認しましょう。
この表からは、A地域の該当する年齢の出生率の高さは読み取れますが環境の違いは読み取ることができず、子育てしやすい環境かどうかは判断できません。
表からB地域での当該年齢の出生率の高さは読み取れますが、晩婚化が影響しているかどうかは読み取ることができません。
総再生産率は、合計特殊出生率の出生数を女児のみに置き換えて算出するもので、(母の年齢別女児出生数 ÷ 年齢別女性の人口)という式から計算されます。
この表からは女児の出生数が読み取れないため、算出・比較ができません。
純再生産率は、総再生産率にさらに年齢別母親の生残数(死亡率)を考慮して算出されます。
こちらの表からは総再生産率が算出できないうえ、年代別死亡率も読み取ることができないため、算出・比較ができません。
正しいです。
合計特殊出生率は15~49歳の女性が一生に産む子供の数を平均的に表したもので、今回の表における年齢別出生率を合計したものが合計特殊出生率となります。
この数値を比較したときA地域は1.211、対してB地域は1.318であり、B地域のほうが合計特殊出生率が高いことが分かります。
それぞれの数値の意味、算出方法をきちんと理解しておくのが重要です。
次に、出題されている内容から本当にその数値が読み取れるのか、もきちんと判断することも必要です。
人口動態統計に関する問題です。
指標と定義、計算方法を覚えて問題に臨みましょう。
×
A地域の15~19歳と20~24歳の出生率は高いですが、
A地域とB地域の子育てのしやすさは、この表からは読み取れません。
×
B地域の40~44歳と45~49歳の出生率は高いですが、
晩婚化の影響によるものかはこの表からは読み取れません。
×
「総再生産率=母の年齢別女児出産数÷年齢別女子人口」で総再生産率が計算できます。
表からは、女児出産数が読み取れず、算出することができません。
×
純再生産率は、総再生産率に年齢別の女性の死亡率を考慮して算出されます。
表からは総再生産率が求められず、死亡率も読み取れないため、
純再生産率は算出できません。
〇
合計特殊出生率とは、15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計し算出できます。
A地域は1.211、B地域は1.318なので、両地域を比較したとき
B地域の合計特殊出生率が高いことがわかります。
人口動態統計における指標はたくさんありますが
すべて覚えておくことで問題を解くことができます。
人口動態統計(出生、死亡、死産、婚姻、離婚)の調査は毎年実施されています。
直近のデータも併せて確認しておきましょう。
★人口動態統計の指標★
平均寿命、出生率、純再生産率、粗死亡率、年齢調整死亡率、
50歳以上死亡割合、早期新生児死亡率、新生児死亡率、乳児死亡率、周産期死亡率
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。